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アンドロメダのリミト

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アンドロメダ生まれの、好奇心旺盛なリミトは、暇さえあれば、いつでも冒険をしています。 友人のルカと一緒に、いつものように地球に行きますが、 思いのままに行動するリミトは、思い…
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アンドロメダのリミト 1話

「水の星に行こうよ!あの青い星!」 リミトはルカに言いました。 ルカは、七色に輝く湖面の光を、遠くの夕日を眺めるように、静かに見ています。 「また地球にいくの?」 ルカはかなり乗り気ではありません。 「また水遊びかぁ、、、。」 ルカため息をつきました。 アンドロメダでは、地球のように水遊びは出来ません。水はありますが、水があんな風に流れたり、落ちたり溜まったりしないので 、とても新鮮なのです。 最初のうちは、それが珍しくて、楽しく遊んでいたのですが、何度も続け

アンドロメダのリミト 2話

この滝は、二人のお気に入りの場所です。 冷たいところと、暖かいところと、ぬるいところがある、色んな温度の珍しい滝つぼは、 人がなかなか来られない山奥にあります。 乗り気じゃなかったルカも、とても楽しそうに遊んでいます。 二人は、見た目は20才の若々しいお姉さんだけど、実際の年齢は140才ほどです。 スーパーモデルみたいに長い手足をしています。とても美人! 細い!長い!美しい! 身長は180cm以上ありそうです。 アンドロメダではそんなに大きくない方です。 色

アンドロメダのリミト 3話

リミトは今までも、何度か一人で滝に残って、 こっそり、 人が住んでいるところの近くまで、行ったことがありました。 まだ地球人には会っていませんでした。 ドキドキ、ワクワク、見たいけれど、見てはいけない。見られてもいけない。 もう楽しくて、やめられません♪ いつも、自分の思うギリギリの所まで近づいて、達成感を味わって、ワープゾーンへ飛んで帰ります。 滝からつづく、けもの道を抜けると、 森が開けた場所に出ました。広い原っぱに沢山の花が咲いていて、とてもきれいです。

アンドロメダのリミト 4話

青年にそう言われると、 「もう少しいてもいいかな」と思い、 リミトは少しの間、ここにいることにしました。 危険なことは無さそうだし、 青年に腕を引かれたときの、自分の体の変化や、青年と目が合ったときの、体の不思議な反応が何なのか、リミトは考えていました。 そう、リミトは、地球人の青年に恋をしました。 しかし、「恋をする」という事態が、リミトにはわかりません。 アンドロメダには、国が数えきれないほど沢山あり、国民にとって、国王は血の繋がった父親です。 国王を筆頭に

アンドロメダのリミト 5話

一方、ルカもリミトを探していました。 体験型プログラムがある、いい感じの星を見つけた事を報告しようと、はりきってリミトに話しかけましたが、つながりません。 最初はリミトのイタズラかと思いました。 が、すぐに違うことに気づきました。宇宙のどこにも、 気配すら感じないのです。 ルカは何度も何度も、意識を集中して、 「リミト!返事をして!お願い!」とテレパシーを送りましたが、何も感じとることができません。 急いでもう一度地球へ行き、二人で遊んだ滝の場所に行ってみましたが、リ

アンドロメダのリミト 6話

リミトが地球に滞在してから、何日か過ぎました。 相変わらず優しくしてくれる青年と、微笑みながら話しかけてくれるお母さん。 時々、医者の様な人が来てくれます。 シャーマンのような、 良くわからないけど、まじないのような事もしていきます。 (アンドロメダの学校の授業で、こんな感じの事を習ったような気もしましたが、、、何をしているのか、リミトにはさっぱりわかりません) その頃には、体からワープゾーンの湖の保護膜はすっかりなくなっていたので、 リミトは、ツルツルの陶器の

アンドロメダのリミト 7話

リミトはどんどん衰弱していきました。 最近、セイも、お母さんも、二人ともとても元気に見えます。 子供が授かったことが嬉しくて、やる気が出ているのかな?とリミトは嬉しく思いました。 優しい二人のお陰で、リミトの心は元気でいられましたが、体は痩せ細ってしまいました。 とうとう出産の日です。 痛みがリミトを襲います。 アンドロメダでは、痛みもなく、光とともに出産します。 教わっていた出産とは、全く違う、激しい痛みがリミトを襲いました。 予想外の出来事にでした。 出

アンドロメダのリミト 8話

リミトは、光の玉のまま、映像の中に入り込み、 静かに見ています。 天女を手に入れると その家は繁栄する 病があるものは すぐに治り 裕福になる 天女を捕まえておくには、 家の四隅にこの札を貼ればいい。 家の中から出られなくなり、魔術の様なものも使えなくなる。 みんなで天女を見つけよう。 村はこの話で持ちきりだった。 隣の村では、ある人が天女と結婚し、家がとても裕福になったという。 天女に病を治してもらおうとして、その家には病のある人々が行列を作っているという。

アンドロメダのリミト 9話

偶然見てしまった天女の姿が、頭から離れなかった。 家に帰ってからも、、、セイは体が震の震えが止まらない。 何の魔術を使うのか、どうしようか、、どうしたらいいのかわからなかった。 見間違えかもしれないし、 動物に化かされたのかもしれない。 次の日も、またその次の日もセイは滝に通った。 天女はいなかった、、、 やっぱり見間違えか。 と、安心した時、 眩い光が前方の空に現れた。とっさに、しげみに隠れた。 空から、舞い降りたその姿は、やはり天女だった。見たこともない美し

アンドロメダのリミト 10話

リミトは、アザラシが作った渦の中に吸い込まれ、時空のトンネルを抜けると、、、 「今日から学校だね」 「うん!」 お喋りをしている子供たちが見えました。まだ幼いリミトとルカの姿。 そして、 そのまま、リミトは、 幼い自分の中に入りました。 リミトとルカは地球の年齢だと、5才です。 最近二人ともワープをして遊べるようになりましたが、 ワープする先が、思ったところと違ったり、向こうの物がワープしてきたり、上手くいかないことがあります。まだまだ練習しなければいけません。

アンドロメダのリミト 11話

大勢の人が行き交う湖を、 リミトとルカはニヤニヤしながら 見ていました。 テーマパークのようなその場所で、 顔を見合わせて笑っています。 もともと色々な場所に行くのが好きだった二人は、 様々な星にワープして遊び始めました。 その頃偶然、ここの、オリオンの混沌の湖を見つけたのです。 ワープゾーンの湖面の奥の世界へ。 異なる次元へ。 ふたりはワクワクが止まりません。 少し前、異星人たちに、音を出す言葉で話しかけられましたが、答えることができました。 リトとルカ

アンドロメダのリミト 12話

「お前はそこで何をしている」 リミトは聞きました。 術を解いたのですが、 地球の男は腰が抜けて動けません。 「なぜ、何度も私たちを見に来ていたのか 目的を言いなさい」 と、リミトは青年に詰め寄りました。 青年はセイという名です。 セイはガタガタと震える体で、 勇気を出して言いました。 「天女様、母の病気を治してください!! 天女はどんな病気でも治せると聞きました、、、 どうかお願いします!!治してください、、!!」 必死にお願いする姿と、 期待する周りの精