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保育園で娘をずっとみてくれていた保育士の先生から当時のことを教えてもらいました。

 出会った頃は、どんな風に保育をしていったらよいか自分なりに悩みました。急に容態が悪くなったらどうしよう。ボンベが外れたら・・・。しかし、目の前にはかわいい笑顔のゆかりちゃんが一生懸命生きていました。周りの園児がにぎやかに歩いたり、走ったりする中、ボンベをつけたゆかりちゃんが危険のないようにするには・・・みんなと仲良くなるには・・・環境や遊びを看護師さんと相談しながら「これならできるね。」「やってみよう。」とできることを探りました。プラスの志向に変えていきました。
 心臓の病気を抱えている小さなお子さんに出会うのは初めてでしたが、体に障害を抱えているお子さんを過去に保育したことがありました。その時もインクルーシブ保育をしていたのを思い出しました。何も変わったことをしなくても、目の前の子が喜ぶことを探り、発達に合わせた保育をしていくことが私の出来ること、保育者の出来ることだと思い始めました。
 医療ケア児の本や、保育事例を探りながら、私なりに勉強しました。研修も積極的に参加しました。お母さんと、看護師さんとの連絡を密にし、その日その日のゆかりちゃんに合わせて支援していきました。外遊びにいくと、初めは裸足で地面に足をつけるのを嫌がっていました。芝生の上ならOK!のサインを出して嬉しそうに女の子のままごと遊びに交じって花をちぎったり、土をトントン切る真似をしたり、地面に座って遊ぶようにもなりました。友達と関わって笑っている楽しそうな笑顔は今でも私の目に焼き付いています。一生懸命に毎日を生きるゆかりちゃんに私自身がパワーを頂きました。今ある命は当たり前ではありません。頂いた命を大切に生きることを教えてくれました。保育の中で、私が出来ることは、子供たちに命の大切さを少しでも教えていくことだと思って保育に邁進しています。

娘の保育士からの言葉

※インクルーシブ保育:子どもの年齢や国籍、障がいの有無にかかわらず、さまざまな背景を持つ子どもを同じ空間で受け入れ、全ての子どもが個々に必要な援助を受けながらいっしょに成長できるような保育を行なう取り組み

大好きな絵本を読んでもらっている様子

娘は先生のことが日々大好きになっていきました。最初は緊張していましたが、毎日先生から愛情をこめて、沢山だっこしてもらい、遊んでもらい、保育園へ行くことが楽しくなりました。朝、娘を保育園にお預かりしていただくときも嫌がることなくママいってきます!と言っているかのように手を振っていました。
不安しかなかったと思いますが、受け入れてくださった皆様に本当に感謝します。娘の楽しい人生の大きなターニングポイントのチャンスを与えてくれてありがとうございました。

外でおままごとをして楽しんでいる様子


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