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【R. シュタイナー『魂のこよみ』】4月第3週

 第3週

育ちゆく人間の自我が
世界の万物に語りかける。
自らを忘れながら,
しかし自らの原初を忘れることなく。
「お前の中で,
私の個という鎖から自由になり
私の真の本質を明らかにしたい」と。

"Dritte Woche"(Steiner, 1912)
訳:yuka ogiso

新緑の眩さに,私は目を細める。

胸に手を当てると,
いつもよりも早いような心臓の鼓動に
上へ上へと伸びゆこうとする,迸る力を感じる。

ああ,輝きだす世界よ。
私は 私の大地から高く高く離れて,
あなたの中に飛び込みたい。
逞しい生命の息吹に抱かれて,
どこまでも広くを見渡したい。

懐の深い大地は,
静かに根を広げさせ,豊かな力を注ぎ続けてくれるから,
だから 私は
安心してそんなことが言えるのだ。


※Rudolf Steiner,
Anthroposophischer Seelenkalender:52 Wochensprüche
Rudolf Steiner Verlag, Dornach(Schweiz)
1912-1913/2016

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