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スプリングあげぽよ

 春はあけぼの……といっても夜明けはまだちょっとばかり遅めだし、できることなら日が昇るまではしっかり寝ていたい。とはいえちょっとずつ暖かくなってきてるのは喜ばしいことだね。ウチは山に近いし、ちゃんと陽が当たりだすまでに少し時間がかかるから真冬はどうにも寒すぎて困るんだ。水なんて冷たすぎて手が痛いもん。凍てるね。いてつくはどうより凍てる。ガスも電気もタダじゃないからなあ。

 で、暖かくなってくれば野山、あるいは道ぎわの彩りも増えて、気持ちまで明るくなってくる……というところで綺麗にまとめられれば何ひとつ憂うことはないのだが、この季節に毎度毎度悩みのタネを振りまくアイツが今年もやっぱりやってくる。花粉である。タネだけど花粉。序審法廷が本当に存在したらとりあえず異議が唱えられるんじゃなかろうか。アレルゲンには違いないからムジュンは指摘されないが。ま、それはさておき。

 初に花粉症の症状が出始めたのは中学くらいだったろうか。なった当初はもう目はかカユいし鼻はカユいしで憂鬱なことこの上なかった。行きつけの診療所で毎年目薬と飲み薬を処方してもらっていたように思う。
 これも使い始めは確かに効くんだけど、使い続けているうちに何となく薬に慣れちゃった感があってなかなかツラい。特に目薬のほう。一時しのぎというか、気を紛らわすこともできないとなるとQOLはダダ下がりである。

 だけでダメならと、効果があるらしいと言われる食品、飲み物もいくらか試したことがある。甜茶とか焼酎なんかが主なところだ。ただ、効果があったかどうかと問われるとそこまでの実感はなかった……気がする。どちらも試したのは15年くらい前だからあまり覚えていない。続いていない覚えていない、ということはそういうことだろう。
 甜茶は確かよく買っていたスーパーで扱われなくなってから買わなくなり、焼酎もキライではないもののお茶に比べると割高だし、ということでやめてしまった。酔いのついでに寝つきがよくなるのがメリットといえばメリットかもしれない。ただ(花粉とは直接関係ない事象かもしれないが)夜中に窒息しそうになって飛び起きながら死ぬ思いをした身としてはこの時期に酒で寝るのは避けたいし。

 年は若かりし頃に比べればアレルギー症状が落ち着いたというか、コレ書いてる今も違和感がないわけではないものの、まあ普通に過ごせるレベルで特段ツラいことはない。はて昔と今で何が変わったろう。
 ちょっと調べたところによるとコーヒーにも鼻炎の抑制効果があるとか。あとはおなかの調子をととのえたくて毎朝食べているシリアルのおかげで腸内環境がそれなりに改善されている可能性もある。山近くに引っ越したせいで浴びる花粉の量が増えた結果、免疫細胞が花粉をそこまでの異物と判定しなくなったとかかも。

 れやれ結局毎日の食習慣と環境の違い、ってとこに落ち着いてしまうとこれまた参考にはならなさそうだね。『食生活のバランスを見直して乳酸菌摂ってね』って、そういうのは学者や研究者に任せておきたいんだけど。
 まあ単純に体調が良くなればそれで不都合はないし、ちょっと意識が変わっただけで他に変わるものもあるかもしれない。萌芽の春だもの、季節の巡りに憂いを抱くよりは嬉しいを増やしたいよね🌸

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