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子どもの夜尿症卒業!⑤〜ついに完結。意外な原因が判明

前記事において、尿の計量と生活改善を続けていっても、夜尿症の改善には繋がらなかったことについてお伝えしました。そして、計量と受診を続ける中で、長女が「尿をためることができない」という点に着目。便通について尋ねられた、というところまでが、前の記事までの内容でした。

この記事ではその後について詳しくまとめていきます。

 意外だった夜尿症と便通の関係

医師から便通についての質問をされるまで、長女の便通についてあまり意識したことはありませんでした。彼女は毎日排便しているわけではなく、だいたい2日に1回というペースでした。ただ、定期的に排便されているから何の問題もないと、私が勝手に判断していたのです。

しかし医師の話だと、1日3食とっていて、毎日排便がないのは「便秘」に該当するのだそう。そして、便秘によって大腸がどんどん伸びてしまい、それが膀胱を圧迫。結果として膀胱に尿をたくさんためておくことができないのではないかということに。

それでも、私は腸がそこまで伸びるものであるという認識はなかったので、驚きとともに医師に便秘がそこまで影響するものなのか、質問してみました。この記事を読んでいる方の中にも、「なぜ?」と疑問符が頭に浮かんだ方がいるのではないでしょうか?

すると医師は、「ソーセージをイメージしてみて」と。味付けしたひき肉を腸詰めしてある、みなさんもご存知のアレです。確かに、ひき肉を詰める前は一見細く見えるのに、詰め始めるとみるみるうちに膨らんでいきます。便秘は、体内であの現象が起きているのと同じ、というわけです。

その言葉で納得した私。そして、今後どのようにして便秘を改善していくかという話になっていきました。

便秘というと、グリセリン浣腸による処置がなされるか、もしくは下剤を処方されるのが一般的なのではないでしょうか。私も当初はそのように思っていましたが、実際の医師からの提案は、想像とは異なるものでした。どうやら、便秘治療の新薬が出たとのことで、それを使って治療していく運びとなったのです。

いよいよ始まった便秘治療


医師から処方されたのは、「モビコール」という粉末の内用薬、いわゆる口から服用する薬で、水などの液体に溶かして服用するものでした。液体には特に指定はなく、好きなものでよいと言われました。わが家でも水、黒酢ドリンクなど試しましたが、ごくわずかにしょっぱい感じがするとのこと。ポカリスエットに溶かすのが一番飲みやすかったようで、続けることができています。(表現が進行形になっている点については、また後に触れます)

この薬は、体内の水分を便に集めていく働きがあるそうです。それによって便を軟らかくし、排便しやすくするのです。

ただしわが家の長女は「夜尿の治療」という本来の目的があり生活習慣の見直しも同時進行でしたので、モビコール服用も「水分摂取」とみなされ、なるべく午前中に、どれだけ遅くなってしまっても夕方までには服用するようにとの指示がありました。

これまでの尿量計測に加えての服薬による便秘治療。一見大変そうな印象を受けるかもしれませんが、そこはプラスに捉えることに。夜尿症を治すためのもう一つの方法が示され、もしかしたら治療までの近道になるかもしれないと考えるようにしたのを覚えています。そして記録ノートには尿量の記録に加え、便通の有無も一緒に記録することになりました。


その後の流れとモビコールのパワー


モビコールは新薬であるため長期処方はできません。また、様子を見るために初回は7日間の処方でした。

即効性はあまりなく、服薬スタートから数日後にスムーズに便が出るようになりました。長女の場合は3、4日目ぐらいだったかと記憶しています。

そして、最初の処方から1週間したところで再度受診。便も順調に出ていることを伝え、その後は2週間ごとの処方となりました。そして、モビコール服用により最初にスムーズに排便されてからは、毎日お通じがあるようになりました。
それからすぐ後、1週間も経たない頃でしょうか。なんと夜尿がピタリとなくなっていったのです。

長女も夜尿がなくなった最初の4,5日は「おねしょしなかった!おむつも濡れてないよ!」と晴れやかな表情を見せてくれており、早朝尿の計量でも明らかに今までよりためられるようになったと感じました。

次第に彼女の気持ちの部分にも余裕が出てきたようなので、夜尿がなくなって1週間あたりからはおむつも卒業してみることに。それでも彼女の快進撃(と呼んでいいのかは疑問ですが)は続きます。夜尿がなくなったのです!

こうなると、めんどくさがりである母の私も手を抜き始めます。医師の判断を待たずして早朝尿と中間尿の計量をやめてしまいました。だって、夜尿がなくなったのですから!そして記録ノートには便通があったことを示す「うんち→○」の記入のみ。自分の手間もかなり省いてしまいました。

前回のモビコール処方から2週間。また受診します。そして夜尿がなくなったことを看護師と医師に伝えると「もう大丈夫そうだね」とのお言葉。ついに夜尿症完治です!あの瞬間の長女の表情は今も忘れられません。喜びと、自信に満ちあふれた表情でした。

ここまでの道のりは、決して長すぎることはなかったまでも、そこそこ大変だったと感じます。そしてもちろん、個人差があることですし、治療法もお子様の症状に合わせたものを医師が提案しれくれますので、わが家の治療はその一例と捉えてくださいね。少しでも長女の例が、お子さんのおねしょに悩むママ達のお役に立てますように。

 実はまだ続きが…


晴れて夜尿症は完治した長女ですが、医師の判断によりモビコールの服用は未だに続いています。薬を切らさないように小児科を受診した際には、出た便の状態が聞かれるようになりました。ブリストルスケールと呼ばれる便の状態を判別する資料を見て、どの状態に当てはまるのかを答えます。

長女の場合、現在はモビコール服用に伴う「健康なバナナうんち」。しかしこれでは、薬をやめてしまうとまた便秘に逆戻りになってしまう恐れがあるそうです。服用により少しゆるめの便が出るようになれば、そのときはモビコールも卒業できるのだとか!

というわけで、夜尿症は無事に治せたのですが、わが家の長女の戦いはまだ続いています。

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