夫婦の時間。
夫との結婚生活も、今月でまるっと13年を迎えた。
その記事はこちら。
残念ながら結婚記念日当日は夫も多忙、私も小学校PTAの業務とでバタバタしていた。その後、それぞれのスケジュールを確認、たまには夫婦2人きりで出かけようと、夫が有給を取ってくれた。しかも、東京湾ランチクルーズの予約まで。
* * *
朝、7時過ぎに小学生の息子と長女を送り出す。
次女は登園バスを待つと時間が遅くなるので、幼稚園まで車で送っていく。
自宅に車をとめたあと、その足で最寄りのバス停へ向かう。クルーズの受付まで時間は早すぎるが、どこか途中でお茶でもしようと私たちも早めに出発した。…というより、自宅で朝食を済ませたのに彼はすでにお腹が空いたのだとか。
なんて燃費の悪い男だ…笑
朝ご飯は2時間半も前。まぁ、仕方ないね。
バスで駅に向かい、電車に乗る前に2度目の朝食を済ませる。大好きなコメダ珈琲。朝早くから開いているし、モーニングサービスも付いていて、お得な気分になる。
* * *
前回の2人でのお出かけは夏。近場でちょっといいお店で寿司のランチを食べ、ゲームセンターへ行ったのだ。
マリオカートをガチ対戦。ゲラゲラ笑った。
赤こうらをぶつけて、バナナの皮を踏んで。
大の大人が2人でゲラッゲラに大笑い。
そのあとはハウス・オブ・ザ・デッド(たぶんそんな名前。めんどくさくてカタカナで書いてしまった。笑)を一緒に。子どもたちがいると、この手のゲームはなかなかできないから、ここぞとばかりに。気がつけば結構お金も追加で。笑
なんで、こんなすぐやられちゃうのー!?
* * *
モーニングを食べ、また目的地へと向かい始める。JR線、ゆりかもめ線と乗り継いで竹芝へ。
受付を済ませて、乗船の案内を待つ。
「30分も前に船に乗り込んで、何するんだろうね〜?」と夫。
何じゃそりゃ?
でも確かにね。
ただ、たくさんの人を案内することも考えるとそこそこ時間も必要だよね。
他愛もない話をしているうちに、乗船。テーブルへ案内される。
ドリンクを注文し、食事もスタート。船も岸から離れ、動き始める。
久しぶりのコース料理。
日頃、食事といえばとりあえずかき込むようなスピードだから、こんなにも一皿一皿味わいながらゆっくり進めるのなんていつぶりだろう。
世のお母さん達ならわかっていただけるに違いない。毎日のバタバタの中で急いで食べる姿を。そして、たまのランチもコース料理を堪能するほどの時間も予算もないことを。←これは私だけだろうか…?
窓の外の景色は、無機質なものが多かった。岸を離れると見えるのは倉庫ばかり。昼間だから余計にそう感じるのかもしれない。夜ならライトアップされてきれいなのかもしれないけれど。
でも、食事も進んでしばらく行くと、羽田空港が見えてきた。
離着陸する飛行機。
次から次へとやってくる。
空港も自宅からは離れたところにあるので、私も飛行機には大興奮だ。
青空が広がる。
水面が光る。
沖縄のような透き通る海じゃなくても、キラキラと光る水面はとってもきれいだ。
日差しもある穏やかな日、まぶしいくらいだった。
隣のテーブルでは「サングラスがいるな…」と話しているほど。笑
だんだんと景色も移り変わっていく。話も弾む。夫といると心地いい。素の自分でいられる。
初めのうちは船内であることとフルコースのあの雰囲気に慣れず、カチカチだった私も次第にいつもの調子を取り戻す。
ガントリークレーンと呼ばれる、コンテナを運ぶ機械を目にしてどうしても吹き出してしまう。
笑いすぎて写真を撮り忘れてしまったので、気になる方はググってみて欲しい。「東京ベイエリア ガントリークレーン」と。
横からの眺めが、初めのうちは鳥にしか見えなかった。やがてそれは、私の中で「馬」以外の何者でもなくなっていく。色合いは赤と白。どう頑張ったってカクカクの機械だ。それが、私の中で鳥や馬に見えた途端、そんな見方をしている自分に驚き、「なぜそうなる!?」と突っ込まずにはいられない。
必死で大笑いを堪えている私を「あ、本調子でてきた?」と笑う夫。
なんだか見守ってくれているようで落ち着く。
* * *
デザートにはタルト。アイスが添えられていて、デザートスプーンで頂くのだが、タルトを一口大に切り分けるのにどうしても『カツン』という音が鳴る。どうしたら音を立てずにできるのか話し合いながら食べ進める。
「頑張ればいいんだよ」
「頑張っとるわい!笑」
こういう時間が好きだ。
一通り食事を終えると、着岸までは自由時間。デッキに出て景色を堪能する。
出航直後とは異なり、フジテレビ社屋や東京タワー、スカイツリー、豊洲市場などが見える。
風が冷たい。
隣には鼻水が止まらない夫。
もぉ!笑ってしまうではないか。せっかく久しぶりのデートなのに。笑
それでも、非日常を味わえた。
食事の最中に「今日の夕食はどうするの?」と質問され、「焼き鮭だよ」と答えた瞬間を除いて。
頼むから、せっかくのデートでそんないつも通りの質問はしないでくれ。
心で呟くつもりが、口から出てしまった。また2人で笑った。その部分だけが日常。あとは、恋人気分だった。
下りエスカレーターで前にいる私の頭に、夫が自分の顎を乗せる。
うん。どこからどう見ても恋人同士だ。年を重ねてはいるが。
* * *
帰りに新橋のスタバでコーヒーを飲む。
今日のお礼にと、ご馳走した。
パートを始めて1年ちょっと。自分の稼ぎで「たまには!」とご馳走した。気分がいい。笑
スタバでもまったりしたあと、帰路に着く。
久しぶりのデートだと気合を入れて履いたヒールに足が負けてしまい、帰りの歩き方がぎこちない私。それに合わせてゆっくり歩いてくれる夫。
本当にいつもありがとう。
結婚記念日にめいっぱいの『ありがとう』は伝えたから、今回は「とーっても楽しかった!たまにはこんなお出かけもいいよね」と伝えた。
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