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外国人の保護者を見て「多様性ですね」と言った議員

最初にお断りしておくけど、ここに登場する市長や市議さんに文句を言いたいわけではない。私の性格なら、言いたいのならとっくに言ってる。そうではなく、なんか、多様性への本当の理解って何だろうと考えてしまったので、その話ね。

先日、ある中学校の運動会を見に行った時に、PTA として色々な仕事を手分けして行っている方々の中に、外国人だと思われる方がいた。私の市では外国籍の児童は少ない方だけれど、今、日本では外国籍の児童が増え、日本語での学習が難しい児童が多くなり、大変な問題になっている。外国籍児童数が、43 %になる公立小学校も存在する。

在留外国人の子供は義務教育ではないが、「子どもの権利条約」などに基づき、希望すれば教科書の無償配布を含め日本人と同等の教育が保障されている。調査は日本語指導が必要な児童生徒の受け入れ状況に関するもので約2年ごとに実施。令和3年5月時点で外国籍の児童生徒全体の4割に当たる約4万8千人に日本語指導が必要だった。

上記記事より

日本人の子供でさえ、学習に不安がある児童が増加する中、ましてや日本語が分からないというだけで、どの教科も分からなくなるという子供がいる問題が発生しているのだ。

「このお父さんのお子さんは大丈夫かな……」と私が心配していた時に、来賓席に来ていたある議員さんが「あの方、外国の方ですよね。いやあ、多様性ですなあ!」と笑った。

多分、一般市民としてなら「いまどき、そういうこと言うおじさんもいるんだな」なんてスルーしたかもしれないけれど、こういう問題があるということを知らずに言うのも問題だし、知ってて言ってたらもっと問題だ。こういう議員さんがいる地域では、日本語指導が必要な児童生徒が増えた場合、なかなかうまく対策を練られないのではないかと感じた。その時私には何ができるだろうと考えた。やはりもう少し英語を勉強しておけばよかったかな。いや、英語じゃないな。

例えば、アメリカでは、アメリカの大学に進む前に、英語が母国語ではない生徒が英語を勉強するクラスが設けられる。それと同じように、外国籍の子供が、日本の小中学校で勉強する際、「子供の権利として日本人と同等の教育が保障されている」のだとしたら、日本語を学ぶクラスを設ける必要があるのではないか。そういうことを真っ先に提案するのが議員の役目なのじゃないか。

そもそも、来賓席の1列目に市長と議員、3列目に民生委員と学校運営委員という並びになってること自体、多様性からはほど遠い。
私が市長や議員だったら、地域の人たちに混ざって座る。そして市民の生の声、学校と関わる地域の人たちの声を、こういう場でこそ、たくさんたくさん聞くかな。それと運動会にスーツは着てこないよ。

あ。やっぱり文句言ってるじゃん(笑)

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