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「失礼しまーーーーーーーーーーーす」語尾を伸ばす若い店員と長音記号の思い出

ほんとこんなこと「うるさいおばさんだな」って思われてしまうから言いたくないんだけど、もし言うとしたら、言葉に関係する仕事をしている私みたいなおばさんが適任なんだろうと思うので、語ります(笑)

先日、わりと高級なお店に行ったんだけど、アルバイトらしき男の子がいて、私たちの個室に入ってくるたびに「失礼しまーーーーーーーーーーーす」と語尾を伸ばした。どれくらい伸ばすかと言うと「失礼し」を「1」とすると「まーーーーーーーーーーーす」は4くらい。だから長音記号(ー)は11個くらいか(笑)
ちょうど、ドアを開け始めて開ききるまでっていう感じ。
他の所作についても全部同じで、
「こちら○○になりますーーーーーーーーーーー」
「お済みのお皿をお下げしますーーーーーーーーーーー」
と、全部伸ばす。

たまに社員さんらしき人が入ってくる時は、ちゃんと「失礼します」とピシッと語尾は消える。そして何かしながらではなく、ちゃんと挨拶は挨拶でするっていう感じ。分かるかな。
「失礼します」って言い切ってから、ふすまを開ける。
お皿を置き切ってから「こちら○○になります」と言う。
「お済みのお皿をお下げします」って言い切って、こちらが頷いてから下げる。こんな感じ。何かしながらだと長くなっちゃうのかもよ。
だとしたら、教えるのは、
「語尾を伸ばさない」ではなく、言葉と所作を分けることだね。

この長音記号にはちょっと思い出がある。仕事仲間でチャットで話を進めてる時に、誰かがミスをして、みんなが大変だ!ってなってる時に「大丈夫ですか。本当にごめんなさい」と聞かれて「大丈夫です」だけでなく「大丈夫ですー」と、長音記号を入れて答えてみた。だいぶ日が経ってから「あの時は、あの記号に救われた」聞いた。「大丈夫です」と「大丈夫ですー」が、印象が違うよね。
長音記号は、親しみやすさの象徴なのかもしれない。

でもこの料理店のアルバイトの場合は、間違っている。この場にはふさわしくないから。夜の居酒屋じゃないんだよーーーーーーーーーーー。

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