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運動部の子どもが受験に強い理由:親が知っておくべきポイント

文章力養成コーチの松嶋です。私は基本的に、受験勉強中にスポーツや習い事を続けることに、基本的に反対です。勉強時間が削られるから。受験はそんなに甘い世界じゃないです。ただし、単に時間を費やすだけでは成績が伸びないのも事実。小学校低学年からだらだらと塾に通っている子どもが、なかなか伸びない光景を、誰しも思い浮かべられるでしょう。

一方で、運動部出身の子が小6の夏頃からでも本格的に勉強を始め、目標校に合格する姿をよく目にします。彼らが成功するのはなぜでしょうか?

メンタルの強さが違う

運動部では、厳しい練習や仲間に追い抜かれる悔しさなど、多くの困難を乗り越える経験を積んでいます。彼らは「運」ではなく、「努力」で成果を出すことを理解しています。試合に負けて悔し涙を流した子どもを、親が慰めきれない場面も珍しくありません。そんな経験を通じて、彼らは自己の感情をコントロールする力や、努力の大切さを学んでいます。

親もまた、その過程で子どもの成長を見守る忍耐を養います。手や口を出さず、そっと見守ることが、子どもの自立を促すからです。

体力が受験を支える

受験シーズンは1年で最も寒い時期であり、インフルエンザや胃腸炎が流行します。予防接種をしても、体力が不十分な子どもは体調を崩すことが多いですが、運動部出身の子は体力があり、病気にかかりにくい傾向があります。強靭な体力は、受験直前の重要な時期にも心強い味方です。

目標達成のプロセスを知っている

運動部の子は、日々のトレーニングで「どうすれば目標を達成できるか」を体験的に学んでいます。「次の試合で勝つ」という目標に向け、何をすべきかを洗い出し、計画的に取り組む力を身につけているのです。これを導くのはコーチの存在であり、子どもたちはコーチとともに自分の役割を理解し、実行していきます。この経験は受験勉強にも活かされます。塾の先生が新たなコーチとなりますが、しくみは同じなので、限られた時間で何を優先すべきか、失敗したときにどうリカバリーするか、だんだんと自分で考えられるようになっていきます。

ただ運動部に入れば良いわけではない

ここまでの話を聞いて「うちの子は運動部だから大丈夫ね」と安心する親もいるかもしれません。しかし、単に体力がつけばいいと考えて運動部に参加させたような場合、十分な効果は期待できません。重要なのは、子どもがどのような経験を積んでいるかを理解し、親が適切にバックアップすることです。親もまた、手や口を出さず、見守る力を養うことが求められます。そう、親がコーチになってはいけないのです。

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