見出し画像

若い時はなりたいものになればいい。そうすればなりたいものになれる。

今見ているサバ番(アイドルオーディション番組)で、ダンスの上手な子が、ダンサーパートとしてではなくメインボーカルパートとして挑戦して、競争相手に負けてしまったという回があった。
この子は教えるのもとても上手なので、アイドルじゃなくて、ダンスの先生、しかもめっちゃ顔の綺麗なダンスの先生になったらいいんじゃないかと勝手に思った。本当に勝手に。

でもよく考えたら、その子はまだ17歳で、まだまだ自分の夢を追って、がむしゃらに挑戦していい年。
その番組では、まだまだデビューするチャンスが続いているので、是非とも頑張ってほしい。

大人は、変に世間を知ってるので、「この子はそういう方じゃなくてこっちの方が向くんじゃないか」とか勝手に言ってしまう。確かに客観的に見て、向かない仕事に一生懸命就こうとしているとか、合わないことに頑張っていて、努力が実らなさそうだとか、そういうのがうっすら見えてしまう時がある。特に、自分がその道の専門家だと、そういう子が自分の世界でうまくいくのか行かないのかパッとわかるのかもしれない。
だからこそオーディション番組では、人気投票だけでなく、プロデューサー票というのも存在するのだと思う。まあサバ番は、そればっかじゃないけどね。

私も若い時に、どうしてもバンドマンになりたくて、大学を卒業した後、1人で上京した。その時に、音楽のプロでもある、そして占い師でもある人に、私の将来を占ってみてもらったところ「あなたはアーティストとしてではなく、マネージャーとしてなら、この世界で成功する」って言われたんだよね。
自分が前面に出るより、人を教育する、人を育てる方が、あなたに合っていると。
当時の私は、ものすごくショックで、しばらく塞ぎ込んでしまった。そんなのってロックじゃないよーって(笑)

あれから30年たった今、私は音楽は続けているけれども、教師、コーチという、人を育てる仕事に就いている。そして、この仕事は、本当に自分に向いてると、自分でも感じる。人を育てたり、学力を伸ばしたりすることに伴う苦労を、苦労と感じないし、むしろ楽しめる。こういうことが本当に向いてるんだと感じる。

でもそれは、私があの時、挑戦をやめたわけじゃないってことに基づいている。私は、あの後も挑戦をし続け、色々なオーディションを受けて、でもダメで、そしてバンド活動だけでは食べていけなくて、アルバイトで1日300円の貧乏暮らしを経験した。
何かに負ける悔しさとか、誰かに劣ることを悟る屈辱とか、そういうのいっぱいいっぱい経験した先生になった。
それはあの時「ああ、そうですか。この仕事は私に合わないんですね」と言って、挑戦をやめなかったからだ。

だから若者よ、そういう仕事は向いていないとか、そんなんじゃ稼げるようにならないとか、まして占いにそれが出てても、それでもとにかく自分を信じよう。若いうちは、なりたいものになればいいよ。そうすれば、なりたいものになれる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?