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「悩み」の反対は「理想」ではない

昨日に引き続き、インド式クルノートのお話。昨日、私は4分割した右上の欄に「悩み」を書き綴った。

今日は、4分割した右下の部分「理想」に取り掛かった。

解説動画の中でも、また書籍中でも、この部分がとても難しいとあった。あまりに難しすぎるので、何を書けばいいか分からない人は、上段に書いてある「悩み」の反対を書けば良いということだった。

ところがそんな単純な話ではなかった。

例えば、あなたに次のような悩みがあったとする。

太ってて嫌だ

単純に考えると、その悩みの反対である理想は

私は痩せている

になるが、本当にそれは理想なのか?本当に?と考えるきっかけになった。

昔、リチャードバックマン(スティーブンキング)の『痩せゆく男』という本を読んだことがある。

映画にもなっている。

交通事故を起こして、息子を殺されたジプシーに「痩せていく」という呪いをかけられる。当時かなり太っていた男性は、最初のうちは痩せていくことに喜びを感じたが、そのうち異常に気付く。食べても食べても体重は増えなく、明らかに不健康になり、病的にガリガリになり、命も保てるかどうかの体重になってしまった。男は、呪いを解いてもらおうと奮闘する話。
ちょっとその話は大げさだが、例えば本当に痩せることが自分にとって理想なのかと考えることが、このノート作りで、実は穴場的な作業なのではないかと思う。

私は右上の欄に様々な心配事を書いたが、その中の1つに

父の認知症がこれ以上ひどくならないか心配だ

と書いた。もう、脳内のほとんどをこの心配が覆っている。では、その真逆である理想はなんだろう。

父の認知症が治る

そう書けばいいのかという話である。そもそも認知症は治らないし、状態をキープすることも難しい。そんな中で真の私の理想は何だろう。それは、

父自身が、認知症であることに不安を覚えないこと
家族が、父の不安に振り回されず、
穏やかで安全な暮らしを送ること

これが私の理想だ。これが本当の理想だとすると、ただ単純に「認知症が治る」と書いた時と、これから書くことになる欄「感情」も「対策」も変わってくるはずだ。

このノートは、そういう意味で、筆者が言ってる通りで、悩みを書いた後の「では理想、あなたの理想を聞かせください」という質問が一番難しいような気がする。

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