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年末年始に読んだ8冊と、所感

この文章は、私が年末年始に読んだ本を雑多に紹介するものです。とても久々に文章を書いているので、乱文ご容赦ください。

2023年のベスト1

本の内容
ソクラテスが心を神から切り離して以後、人類の心は何度も作り直されてきた。
そもそも心とは何であったのか?
AIが台頭する現代、心はどのように捉えられるか?
古代ギリシアから始まる思索の旅は、西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、認知科学を辿り、夏目漱石へと至る。
学問領域を大胆に横断しながら紡ぎ出される、3000年の心の歴史。

文藝春秋から引用

年末に読んだこちらの本が、2023年のダントツ1位でした。

「心はどこまで自明か?」という視点から始まる本書。
古代ギリシアの心というのは、今私たちが考える心とは違って、もっと風のようなものだったと。
それが、ソクラテスの時代に1個の孤立的な心が発明されて、時を経るにつれて今私たちが捉える心になったのだという、心というものの変遷を書いた本でした。

この本が何で2023年の私にとって1番だったのか。

1つの確立された心・意識・「自分は何者か」という考え及びそれを持つこと自体が、私自身のアイデンティティになっているとずっと思っていたのですが、2023年は比較的長い間、自分が無くなったような、気に入っていた自分が消えてしまったような感覚に陥っていたんです。

私は小さいながらも会社を経営していて、去年はシリーズAの資金調達をはじめとした外部との交流が多く、初めましての人との交流を苦手とする私は、会社と家族のことでいっぱいいっぱい。
何を読んでも、何を観ても、考えが湧き出ないしそもそも集中出来ないことに、苛立ちを感じていました。

この本も1年前の2022年12月に購入して以降、「集中して読めない」という理由で本棚の肥やしになっていたのですが、意を決して読んでみると…
私が「無くなった、薄まった」と思っていた心は別に自明じゃないし、時代の流れとともに開発されただけであって、今後も心の役割や捉え方は変わっていくというではないですか!

特に著者が教えてくれる、認知科学者フランシスコ・ヴァレラの考えが、風のように私の身体を通り抜けて、この1年の憑き物を落としてくれました。

心は、行為する身体と相互作用する環境との全体に置いて生み出された現象であって、心ありきの生命じゃない。
心がちょっと疲れ切って動きを止めたとしても、身体や生命は運動をやめないし、その運動の持続の中から再び心が立ち上がっていくのだよ、と。

出会いたい時に、出会えた一冊でした。

心が少し戻ってきたことを実感した、2023年10月の夜景。
とても綺麗に見えて、感動して、感動したことに感動しました。
ちなみに、友人からは「大して綺麗じゃないけど?」と鋭い一言をもらいました。

経営視点の3冊

以降は強く印象に残った本だけ、コメントしていきます。

『成功者の告白』は実は起業前にも読んだ事があるのですが、その時とはまた違うフェーズに私自身がいるので、当時の印象との違いを意識しながら、より実感を持って読めました。

経営者にとって、仕事の成功と家庭の崩壊は密接に関係している。どちらかが上手くいけば、どちらかに歪みが出る、というのがテーマ。
めちゃくちゃ怖いですね。ただ、面白かった。

良きインプットを得た、多ジャンルな4冊

『言語の本質』は有名だと思いますが、オススメできる一冊です。

アブダクション推論(現象や知識に対しての「過剰なまでの」一般化や、推測)をすることで、加速度的にものごとを学んでいく力が、ヒトと動物を分けることになる。
特に驚異的な学習能力を持つ「こども」が、どう言語を習得していくのか観察する中で、上記の結論が見出されていくところに、すごく力強くポジティブな気持ちを抱きました。

『2050年の世界』も良かった。
戦争もそうだし、環境問題、日本だと少子化など、、、どうしても暗い面持ちで世界を眺めてしまうのですが、ファクトに基づいた上でポジティブな視点を持った本書は、救いになる一冊でした。


以上、年末年始に読んだ本の紹介でした。
やはり書き終わってみると、とても雑多で乱文ですね、、、。
2024年は、「生み出すこと」を大事にしたいので、文章を書くことにも前向きに取り組みたいと思います。

年が明けてから目を背けたくなるような辛いことばかりが起きていますが、
現状の私ができることは、情報を集めて寄付をすることくらい。
それを悔しいと思いながら、2024年も気を引き締めて前を向いて、事業を作っていきます。
どうぞよろしくお願いします!

年末の全社会の様子

頂いたサポートは全て本となり、私の知識となります。