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悪いこと、それはわかっている② 140字小説

あの人が転勤で海外に行く日、空港で。同僚たちが涙を浮かべ見送る。

相変わらずクールに去っていくのね。

あれ、あなたが飛行機乗るときに胸元に入れている遺書。何故か私の鞄の中に。

渡すとホッとした顔を見せた。

すると後ろから親子三人が来てパパーと叫ぶ。彼は手を振った。


さようなら、お元気で‬。

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