見出し画像

悩むことで進んでいると思ってた

仕事の納品が立て込んでいて、どうにもこうにも進められなかった確定申告。今年は申告の期日が延期になったので本当によかった。いまやっととりかかっている。

青色申告をするようになって2年目、勘定科目や振替伝票、貸方借方、本当はそんなに複雑ではないように思えるのだけれど、なにしろ普段はあまりかかわりのない言葉に慣れるまで結構時間がかかるものだ。数字を追っていくのはそれはそれで楽しく、おもしろい作業のはずなのに、絵を描く仕事と並行して進めようとすると、脳の切り替えがちょっとむずかしい。

学校で、おもいきりドッジボールしたあとの次の授業が国語だったとき。ああもっと走りたい、ああちょっと休みたい、教科書の白いページがなんだか眩しい、余計なことを考えてしまう。そんな感じに近い。

そんなわけで順調に進まないことを前提に進めることにした。飽きたらお茶にするし、疲れたらやめる。そうすると心がだいぶ楽。結果的にはかどる。自分を甘やかすのも叱るのも、自分しかいないのだ。

疲れ果てて弁当を食べ終えたあとになんとなくYouTubeを眺めていたら、気になる言葉に行きあたった。途端にパアッと視界が開けていくような感覚に陥る。

いま履いている靴は自分の足にあっているか。自分の目線はどこを向いているのか。そこまで考えたとき、自分から進んで混沌のなかへ飛び込んであれこれ悩むことで、「自分はよく考え、前に進んでいる」と錯覚し、満足していることに気がついた。思い悩んだ挙句、ひとに悩みを聞いてもらったりしていた自分が急に恥ずかしくなってくる。悩みは消えることはないけれど、なにに悩むかは自分で決めていいのだった。

昔、写真を撮られるときに「顎を引いて」とよく言われたのだけど、長い距離を歩くときの目線はぼんやり上を見ている方がいいのかもしれない。上には輝く太陽があるのだ。明日は少し空を見てみようと思う。

いつもお読みいただきありがとうございます。いただいたサポートは、これからの作品作りに使いたいと思います。