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魅力のある絵を描くなら良質な漫画から学ぼう!

こんにちは!神戸ポップ改めYukaです。

この1年、そして特にこの3ヶ月間ほど、自分の画力アップが加速しているように感じます。

好きな漫画家さん、NFTアーティストさんから学んだ(盗んだ)技術をマスターして新たな地点に立ったからかな?
(一旦卒業と入学を迎えたのかな)

そこで「私自身が」なのですが、これまでに影響を受けてきた漫画のスケッチをご用意しました。

タイトルには「良質な」と描いていますが、好きな作家さんでOKです。

漫画はリアルのデフォルメなので真似するにはもってこい!

それではいきましょう!

✳︎細かいところは拡大して見てください✳︎

和月伸宏『るろうに剣心』

和服・洋服・アクションと幅広い

とりあえずこれ1作で十分というくらいヒントが詰まっています。

和服だけでも難しいのに、道具を使います

また、刀は長いうえ、やや湾曲しているのでフリーハンドで描くのがとても難しい。
(さやも描かないといけません)

剣心は袖も動くので泣きそうになりました(笑)。

ちなみに和月さんは剣道のご経験があり、同じく私も学生時代に剣道と合気道をしていたので、「残心(ざんしん)」の概念がわかります。

漫画だと「最後の決めポーズを数秒間続けている感じ」を描くだけで、相手と何があったのか想定できると思います。

男性も載っています

こちらは母から譲り受けたもので、上の2冊は着付けの教科書、下の1冊は販売されているそうですが、結構古いです。

でも着物の理屈が描いてあるので、理解さえすればおおかたバリエーションは広がるでしょう。

日本の着物は「一枚の布から作られたもの」だと認識しておくとわかりやすいと思います。

高荷恵の手

『るろうに剣心』のすごいところはまだあります。
それは、キャラクターによって手の動き方が違うところ!

これは医師・高荷恵の手の動きですが、このスケッチを見ただけでも何をしているかがわかるかと思います。

そしてとても綺麗。

現代ではあまり見ない、日本の古風な女性の手つきですね。

ちなみに快活な神谷薫の場合はこの手つきはあまり見られないので、キャラクターの性格が如実に現れていて素晴らしい!

よしながふみ『大奥』

無駄がない

『大奥』はポイントがしっかり押さえてあるので、コツを掴むと自分の人物画のバランスがとりやすいですね。

どのキャラクターも大体同じ輪郭で、少しずつアレンジされている印象です。

ここでは「40歳くらい」と想定した絵がありますが、よしながさんはストーリーもあってか、赤ちゃんから喪に服した姿まで描かれます。

歳をとるにつれて共通したポイントがあるので描くヒントになるでしょう。

(ポイントは頬の線です)

そして360°どこからでも的確に描かれるので、顎のたるみなども描かれたりと、リアリティがあります。

顔には(体も)必ず黄金比があって、そこからズレることは稀。

そのポイントがたくさんあるのでぜひ観察してほしいです。

(顔に関してはメイクをする時に素人でも黄金比の図を見ることがありますし、デッサン本にも載っていると思います)

あと、登場人物が高貴な人たちばかりなので、町中では見られない服装が多いのも嬉しいポイントです。

大暮維人『天上天下』

細かい描写が多い

作品はヘヴィーですが、ダントツに絵が上手く、大暮さんは「神絵師ランキング」にも入っていることが多いです。

素人には視れないものが見えているように感じることが多い。

私は男性を描くことが滅多にないので、左下の高柳光臣みたいな形相や、中央下の俵文七のような絵はこのスケッチで初めてでした。

でもこれが描けるとかなり応用が効くと思います。

特に目ですが、大暮さんは「瞼の使い手」ですね。
瞼がかぶさったときにどんな目になるか、観察の大きなヒントになりました。

右の棗慎はおそらく男女ともに「かっこいい」と思うでしょう。

「では、まずこの絵から」と言いたいところですが、意外と一番難しいかもしれません。

やはり目がすごい。うまい。

どの絵もですが、目を描くときのポイントはこうでしょうか。
・目頭をどこまで描くか(リアル?漫画?)
・目尻の位置
・どこでカーブするか(これがワンパターンではない!)
・二重瞼の場合はどこで折り込むか

この慎の目は、目頭が微妙に見えています。
この辺りが描けるとキャラクターの顔は魅力的になるでしょう。

野村哲也(『FINALFANTASY シリーズ』)

うますぎる

私は高校生の時に『FINALFANTASY VIII(8)』のキャラクターラフ画を見て、野村さんの虜になりました。

卓越したデッサン力と、キャラクターの個性が絶妙にマッチしています。

「こんなにリアル(目が小さい)なのに、抜群に魅力があるなんて!」

それまではFINALFANTASY といえば天野喜孝さんのイメージが強かったので、抽象から具象に変わってびっくりしました。

右は『パラサイト・イヴ』のアヤ・ブレアです。

どちらかというと『FINALFANTASY VII(7)』のイラストに近いのではないでしょうか。

おそらく8からリアルになったのかと思いますが、野村さんは今でもリアル・イラストタッチ、どちらでもいけるのでは、と思います。

近年爆発的ヒットを起こした『FINALFANTASY VII Remake』の絵はこの中間でしたから。

そして野村さんは画材も鉛筆を好まれると聞きました。

ザッザッと描いた跡を残すのがお好きなようです。

もちろん、デジタルで描かれても神絵ですけどね。

ポージング・世界観など「絵がうまい」に尽きます。

終わりに

いかがだったでしょうか?

「素人はこんなふうに見てないから(ストーリーを見ている)」とも言われますが、絵を上達させたいし、無意識にもポイントを見てしまうのです。

上達するにあたって参考にする漫画は、好きなもので構いません。

私はリアル感のある絵が好きなので上記の作品を並べましたが、例えば『ドラゴンボール』だと筋肉の作りがわかりやすいですし、世界観は真似できないほど魅力的…

今回は取り上げられませんでしたが、桂正和さんも神絵師と称されますね。

かわいい女の子を描きたい方にはイチオシです。

今回漫画のスケッチをして「こんなにすごいものを日本は生み出していたんだ…!」と実感して、母国を好きになりました。
(余談ですね)

それではお絵描きを楽しみましょう!


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