2405_解説つきでも得体の知れない現代美術、「崇高さに関する抽象的な覚書」
旅で訪れた広島で、もう1つ訪れたのが「広島市現代美術館」でした。
1989年にオープンし、現在はリニューアル後の建物で、天井が高く開放的。立体物も大きさが様々な現代アートの展示に適している解放感でとてもよかった。設計デザインは国立新美術館も手掛けた黒川紀章氏によるものです。
展示スペースに入ろうとしたところで「まもなくアートナビ・ツアーがあるので参加されてみては?」と案内をいただいたので参加することに。案内してくれたチケット確認のお姉さんには大変感謝です。
美術館のアートナビ・ツアーは初めてで、ガイド音声と並んで最近活発になってきている活動ですね。常設展と特別展、それぞれ45分ずつの作品解説をしてもらいながら館内を巡るものです。
特別展は、「崇高さに関する抽象的な覚書」。
もうタイトルからして現代アートの匂いがぷんぷんする。
本当にツアーに参加してよかったと思った。現代アートは「普通じゃない」という部分に価値があることが多く、コンテキストがないとただのゴミや落書きに見えてしまうものが少なくない。
本展示も、普段は通路になっている扉に仕掛けがあったり、あえて壁の隙間に作品が飾られていたり、何も説明なしに観覧していたら10分程で通り過ぎてしまっていた気がします。作品は20名の作家の作品をテーマに合わせて集めたり、制作依頼をしたもので構成されています。
ずれた感性を楽しめばいいのか、感受性がない自分を残念に思えばいいのか分からない現代アート。
リアクションもなく寡黙な人の心境を一生懸命読み取ろうとする思いで、観覧後は疲弊までがセット。ツアーが終わってから、再入場もできたけれどおしゃれさを極めた併設のカフェでお高めカフェオレを飲みながらぼーっとして回復に努めました。
「現代美術」の名のついた美術館おそるべし。とても楽しかった、ありがとうございました。
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基本情報
会期
2024年3月30日(土) — 6月9日(日)
開館時間
10:00–17:00
※入場は閉館の30分前まで
会場
広島市現代美術館 展示室B-2、B-3
アクセス
休館日
月曜日(ただし4/29、5/6は開館)、4/30(火)、5/7(火)
観覧料
一般1,100円 (850円)、大学生800円 (600円)、高校生・65歳以上550円 (400円)、中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/reflection_on_the_sublime
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