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2407_ 人たらしの魅力に痺れた「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」

 音楽はもちろん、雑学や教養周りが大好きな父に誘われて、目黒の東京都庭園美術館で開催されている「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」に行ってきました!

 概要に『「大正ロマン」を象徴する画家であり、詩人でもあった竹久夢二(たけひさ・ゆめじ)。』と掲載されている美人画の印象が強い夢二さん。キャンバスに留まらず、掛け軸やポストカードの作品、デッサンを額に入れたもの、庭園美術館の旧館は元々皇族の自邸として建てられた物で、それぞれの小部屋を巡回する形で様々な作品がちゃんとしつらえてありました。

 展示作品には「夢二記念館より」という記載もあったので、父に聞くと「専門美術館たくさんある」とのこと。収蔵されている私立美術館が複数あるのは凄いことですね。

 展示の途中に経歴の年表があり、読んでいくと…23歳で未亡人のたまきと結婚、たまきと離婚、その後に2児が産まれる、彦乃と結ばれる、その後たまきとの間に3児が産まれる。彦乃が病死し、たまきが行方不明になる。と、人間模様だけで飽きないなと笑っていたら、隣のおじ様が「あれ、もう1人女が出てくるはずなんですけどね」って言っていて、「登場人物が多くて省かれたんですかね」って話をほのぼのとしてしまいました。
 かの有名なピカソも女大好き人たらしでしたし、夢二さんは17歳の時に画家を目指して家出する、47歳で海外に飛び出して各地を渡り歩く、そういう記述から生き様も含めて魅力のある人なんだなと感じました。
 画風は独学で、デッサンが必ずしも上手いとは言えない夢二さん。それでも、ここまでのファンを獲得し、名前が知れ渡り、展示会が開催されている背景には、絵の能力だけではなく、人間としての能力の高さが伺いしれます。

 作品は時代背景もあるのかモノトーンもしくは渋めの色使いのものが多く、庭園美術館の旧館の雰囲気とセットで楽しめる、ロマン感じる作品群です。

 本展示は和装をしていくと料金が割引になる着物割もあり、多くのオシャレ着物さんも空間に華を添えていました。それもとても良かった。

 うだるような暑さが続くこの夏、蝉の鳴く声をガラス越しに聞きながら、ぜひ訪れてみてください。
 終わったら美味しい日本酒を求めて、夕飯でも食べに行きましょうか。

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生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界

会期:2024年6月1日~ 8月25日
会場:東京都庭園美術館 本館+新館
住所:東京都港区白金台5-21-9
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし7月15日、8月12日は開館)、7月16日、8月13日
料金:一般 1400円 / 大学生(専修・各種専門学校含む)1120円 / 中・高校生 700円 / 65歳以上 700円

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