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「ドバイの噴水で泳ぎたい?」

 英語の実力を測るのはTOEIC?
 なんとなく疑問に思うのは、「何のために学ぶのか」ということ。

 話したいから学ぶなら、TOEICに集中しても、意味がない。
 特にコロナ以降、TOEICは抽選制になり、そもそも抽選で当たらなければ、試験を受けられない。

 TOEICは、どちらかというと受けやすい試験だ。よく用いられる試験はリスニング・リーディングなので、話したり書いたりする必要がない。
 でも、個人的には話したり書いたりする練習も必要だと思う。

 TOEIC800点取れた→でもしゃべれない、という人は存在する。
 一定のやり方があると言われているし、点数だけ稼ぐなら、そういう方法で勉強すればいい。

 一応、私はある程度の英語なら、特に苦もなく聞き取れる。
 イギリス人の友人と恵比寿で遊んだときも、特に困ることはなかったし、ほとんど訊き返しもなかった。
 高校生のころからHarry Potterの映画を英語で観ていた。
 大学生のころは、いくつかのアメリカ英語の映画も観ていた。

 ただ、発音が崩れると、難易度は上がる。

 インドの英語の発音は独特だ。普段から使っている単語でも、わからないことがある。keenlyという単語を、キーナリー、と発音されて戸惑ったことがある。
 イギリスも地方によっては奇妙な訛りがあるので、「ここの英語は聞きづらい」というものがあるかもしれない。もっとも、Harry Potterのロンもコックニー発音の役者が演じていたし、同じような発音はDeep SecretのStanのセリフにもみられる。一部の発音には慣れきってしまった。

 今、つき合ってる彼の訛りはちょっと気になっている。日本語なんてほとんど話せないのに、英語の発音も普通じゃない。
 しゅぷりんく(「り」はのどで出すような音)、と言うので、思わず「スプリング?」と訊き返す。「シュヴァイツァーラント」と言われたら、スイスのことだと思わないといけない。

 わかりにくい発音に疲れて適当な返事をしたら、いつの間にか「ドバイの噴水で私が泳ぐ」という話になっていたことが判明したこともある。まあ、私が理解できないように、彼がわざとドイツ語を使った可能性もあるんだけれど。変な冗談を言って、あとで笑うのが楽しいみたいだから。文脈で想定できない発言をするので、きちんと聞き取らないと、間違った話をしてしまうかもしれない。
 こんな状態で、本当に大丈夫なのかな、と思うときもある。英語力自体も十分だとは言えない。とにかく本当にどんな内容でも、スラングでも、わかるように徹底的に英語を叩きこむしかないんだろう。

 相手がドイツ人だとわかっているので、ドイツ語を学んだほうが効率的かもしれない。とはいえ、どんな話でもできたほうがいいのは、間違いない以上、初級から下積みしないといけない言語の成長を待ってはいられない。いくらか発音を学んだら、あとは訛りに慣れるしかない。

 何か英語の企画をやろうかな、と思っている。手元に大量の教材(という名の遊び道具)もあるので、私が好きなイギリス文化に触れながら楽しめるように。ファンタジーとかもいいし、なかなか挑戦できない難問をやってみるのもいい。

 


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