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「マントラ」ときたら「お経」についても書いてみる。

マントラとお経の違い

お坊さんとお経。

前回、「原初音瞑想」で「マントラ」について書きましたが、「お経もマントラの一種なの?」、「お経とマントラの違いって?」と「?」が色々と出てきます。

ちょっと一般的な範囲で、整理をしてみましょう。

・宗教的背景:
 マントラ:
 ヒンドゥー教や仏教など東方の宗教において用いられる実践形式

 お経:
 主に仏教の経典や聖典に含まれる文言や文章を唱えるもの

・言語と意味:
 マントラ:
 しばしばサンスクリット語やチベット語など、特定の言語で唱えられます。これらの言語には特定の意味や神聖な響きがあります。

 お経:
主に仏教の経典が用いられるため、各言語で記されていますが、音やリズム、意味に重点が置かれます。

・心的状態の目的:
 マントラ:
瞑想や集中を通じて、内面の平穏や覚醒を促すことを目的とし、特定の音や音節の繰り返しにより意識を静め、深い状態に導く。

お経:
経典の教えを念じることで、仏教の教義の理解や智慧の獲得を目指します。

・形式と用途:
 マントラ:一般的に短いフレーズや単語で構成され、繰り返し唱えられることが多い。個人の実践や儀式においてよく用いられる。
 お経:経典全体の一部であり、特定の文書の中で唱えられることが一般的。仏教の寺院や集団の儀式で唱えられることが一般的。

お坊さんでお勤めをしていた頃、「お経を覚える」のは、かなり苦労しました。
特に私の場合、お経を読む生活環境ではなく、実家の宗派とは違っていたので耳に馴染みのない上に、数多のお経(短いものもあれば長いものも)を覚えるのは正に「修行」の域でして。

お寺のスタンスが「経本を見ない。ソラで読経」でしたので、経本を手に読経していると「一目瞭然で初心者」と言うのが檀家さん達にも分かってしまう気恥ずかしさから一生懸命、覚えましたね。。。(今ではほご、忘却の彼方…)

その時に言われたのが
「お経は、体で覚えましょう」でした。

文字で覚えようとすると、長いお経だと限界がくる。
何度も何度も読経して、勝手に口から出てくるようになるまで読み込む。
「楽器の演奏」と似ているのかも知れません。

木魚もリズム感が大事。

お経の意味

私がいた宗派のお経は「サンスクリット語」のお経もあったのですが、「サンスクリット語のお経」は、仏教の陀羅尼(呪文)の一種で、「観世音菩薩」や「文殊菩薩」などの菩薩の名前や資質を表す音節からなっています。

その音色によって心を浄化したり、悟りに近づいたりする効果があると信じられており、私も「言葉に意味があるのではなく、音そのものに意味がある」と教えられました。

お経の音色は、邪気や霊を祓う力があります。自分の信仰する菩薩や仏のお経を唱えると、その菩薩や仏の加護も得られます。

また、お経の周波数は、一般的には約100~2000ヘルツの範囲にあることからも、お経の周波数は、人間の心身に影響を与える、と考えることができる。

宗派によってお経も様々。

「音」とは、「空気を振動させる」ものですから、お経(の周波数)が、浄化やリラックスに作用する、と言われたら、理屈としては成り立つ訳で。
法要では、複数のお坊さんが読経しながら、本堂を連なってぐるぐる回るのですが、静かな広い本堂にお経が鳴り響いて、独特な雰囲気になります。

読経している側も、意識が飛ぶような「無」の状態になりますもん。
クラブの大音量のBGMの中で踊っているような、トランス状態と似ているかも。

お経も慣れてくると、「好きなお経」や「どうも苦手なお経」と、「好き・嫌い」が何となく出てくるもの。

「般若心経」は馴染みやすく、人気もあるお経なので、座禅会のような一般の方との交流時では唱えらえる機会も多かったり。

そう、読経の「上手い・下手の分かり易いポイント」があるのですが、何なんでしょう??

答えは「息継ぎの目立ち具合」です。

息継ぎすることで「読経」が途切れますが、経本には息継ぎの場所の印が付いているんですね(これも要暗記でした)、
この時に「スッ!」とか「フゥッツ!」と、息継ぎ音が聞こえるのは「ダサい(下手)」です。

「どこで『息継ぎ』をしているか分からない」ように、シレっと息継ぎをして「流れるように読経」し続けるのが、上手い人。

見た目がシュッとして、f分の1の声色のお坊さんは、サマになりますもん。事実、檀家さんに「人気のあるお坊さん」は、見た目が整っていて、精錬された雰囲気が共通項でしたね。

まぁ、そうでしょうね。。理解はできます。
人間だもの 笑
見た目は大事。

今日も読んで頂きありがとうございました☺




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