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第百三十話:生まれ始めた変化

 体調とメンタル面の改善のため、ジムも少しお休みして、睡眠時間を増やし、また休みの日は息子と海に出かけたり、リラックスできるように心がけた。睡眠時間を増やしたことにより、体調は良くなり、精神的にも落ち着くようになった。
 ジェームズのことは気にかけないようにと思いつつも、連絡がないことや会おうと言ってドタキャンされる(正確には約束すら忘れていて、ドタキャンどころか放置)ことで、落ち込み泣くことは相変わらず続いた。
 ただ、もうあのパニック状態に陥りたくないという思いから、どうやったら落ち込む時間を減らせるか、ジェームズの言動にできるだけ振り回されずに過ごせるかを考えるようになった。

 朝起きてから瞑想をしたり、ジャーナリングをしたり、「今日のハッピーだった出来事」を書き出してみたり、感謝できることを書いたり、本を読んだり、色々試して自分の気持ちが落ち着くものは習慣にして続けていくようになった。
 ある日、息子の本を買うために立ち寄った本屋で、「ザ・シークレット」の新刊に出会い、以前から引き寄せの法則を身に着けたいと思っていた私は、購入し読むことにした。そこに、「常に自分をベストな状態に保つ」というようなことが書かれており、これになぜだか凄い感銘を受けた。ジェームズと次いつ会えるかは分からない、でも常にベストな状態の自分を更新し続けよう!昨日よりベストな自分で居続けよう!そう心に誓ったのだった。
 そうなるとジムも今まで以上に楽しめるようになり、常に落ち込み気味だったのが少しずつ明るさを取り戻し始めてきたのだった。

 自分でもそれを実感しつつあったが、周りに言われるようになってきたのがまた嬉しかった。まずは、いつも会社で顔を合わしているマイケルが「最近、明るくなった」と言ってくれた。

 そして、少し離れて住んでいるけれど、子どもが同い年同士ということで仲良くしてもらっているモアナちゃんと数か月ぶりに会ったときだった。
「なんだか、すごい雰囲気が変わりましたね!」と言われた。何よりもこの時に大笑いして楽しく過ごせたことに、自分でもビックリしていた。今までは、どうしても私がジェームズの愚痴やら不安やらをダラダラと話し続けることが多く、楽しい時間を過ごしているとは決して言えない状態だったのだ。

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