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【良書】雑談をなめてはいけない。倉貫義人著「ザッソウ 結果を出すチームの習慣」

「雑談+相談」。だから"ザッソウ"。

かつて私はザッソウあふれる部署にいました(その頃ザッソウという言葉はなかったけれど)。
異動したら、室内がめちゃくちゃシーンとしていて、「本当に同じ会社なの?」と驚きました。
そのあとお客様先常駐したら、ザッソウ出来る人たちと一緒にチームを組むことになり、最終的にはお客さんともめちゃくちゃ仲良くなりました。(人生の先輩にして、エンジニアとしての私を育ててくれた方でもあり、でもしょうもないLINEとかもしちゃう)

雑談のし過ぎがよくないのはもちろんですが(これは本書でも複数回触れられている)、雑談を軽視するのはあまりにも勿体ない。それが、ザッソウ本(2019/8/30・日本能率協会マネジメントセンター)です。

エンジニアはコミュニケーションが苦手な人が多いのか、どうなのか

エンジニアはコミュニケーションが苦手な方が多い、的な説をちらほらと見かけますが、実際どうなんでしょうか。
私の観測範囲では確かにそんな感じがする一方、「エンジニアこそコミュニケーション力が無いとだめでしょ」と言い切る(コミュ力高めな)エンジニアもおり、ディレクターからエンジニアになった私には、さっぱり分かりませんでした。来月からは再度ディレクターの職に就くけれど、結局今も分からないです。。

しいて言うならば…私の観測範囲では、挨拶が苦手な人が多いような印象は受けました。(挨拶する仲であったほうが雑談しやすくなるので、挨拶も大事)

雑談をなめてはいけない

アイデアを生み出し成果を上げるには、効率化を追求する(しすぎる)のは逆効果。本書では、アイデアと雑談の関係について次のように説明しています。

相談しながら雑談することもあれば、雑談しているうちに相談になってアイデアが生まれることも多くあります。相談と雑談のあいだに明確な境界線を引くことは難しいのです。
(略)
雑談できる関係性があるからこそ、いつでも相談できるようになるわけです。
(略)
「雑談なんて無駄なもの」――そんな思い込みを捨ててしまいましょう。チームに雑談があるから人間関係が円滑になります。

ここで、雑談の効能について、私の経験談ベースでの具体的な例をお話ししましょう。

・言い出しづらい事が言える(ごめんなさい系は特に)
・意見の衝突が怖くなくなる(相手の人格まで否定するわけではないと実感できるので、安心して違う意見を言えるし、受け止められる)
・その他、仲良くなることで、色んなコミュニケーションのハードルがぐっと下がる(だからこそ、コミュニケーション苦手な人は、雑談の苦手意識がなくなれば色々解決する人もいっぱいいそう)

「会社はオトモダチを作るところではない」という考え方もあるけれど、「仲間」とか「戦友」とか、そんな捉え方で良いのではと思います。

なにせ、息の合ったチームワークは、息を合わせたい相手がいるからこそですし。
先日までお世話になってた常駐先のビル内にカフェがありまして、そこはまさにそんな感じ。私にたくさん元気をくれました。味もとても美味しかったし、日々色んな工夫を惜しまない良い店でした。お店の雰囲気が好きな常連さんもたくさんいました。
また、最近では退職のご挨拶用のお菓子を買ったお店がそんな雰囲気を醸していたので、常駐先用だけじゃなく自社用もそのお店で買いました。だって記憶に残るんだもの。

ザッソウには「雑に相談する」という意味もある

こちらは、「かちっとしてなくてもいいんだ」って、読んでて嬉しい気持ちになった文章。

また、ザッソウには「雑に相談する」という意味もあります。自分なりに結論が出てから相談するのではなく、まだ考えている途中、状況をつかみきれていない状態であっても相談していいのです。
結論が出てからの相談は、実際のところ相談ではなくて報告だったりして対話にならない事があります。

倉貫さんは、ザッソウについて「ギブアンドテイク」ではなく「ギブアンドギブ」だとも仰っていますが、すとんときます。自分を大きく見せようとしなくても大丈夫な方々は皆、そんな雰囲気があります。
だからこそ慕いたくなるし、「ギブしてくれるからギブする」という幸せなループが出来上がるように思います。ギブするのって確かにひと手間かかるけど、大切な仲間や戦友が相手なら、あんまり苦じゃなかったりするものです。

本書の遊び

この本は第1部~第4部まであり、部の変わり目ごとに「雑草はなぜそこに生えているのか 弱さからの戦略」(筑摩書房)からの引用が添えられています。

「雑草」という言葉には「悪い草」という意味はないという話、「雑」という字の由来は「たくさんの色が集まってまじる」ことだという話など…。「"ザッソウ"って、雑草そのものにも言葉をかけていたのか!」と膝を打ちました。

一番お気に入りの章

「しなやかマインドセット」とか、好きな箇所はたくさんあるのだけれど、私としてはやっぱり、「人は変えられないが、変わる瞬間をつくることはできる」のお話。

人を変えることはできないし、いまチームや組織が硬直しているからといって、未来永劫そのままだとは限らない。そんな希望を持てるのです。引用するには分量がありすぎるので、代わりにこちらを。(このイベントの時にも、この章と同じ話に触れていらして、私は大きな安心感を貰えたのでした)

最後に

ザッソウ本を読んでいて、「"無駄"と"余白"の違いってどう説明すれば良いんだろう?」と考えてしまいました。

「"余白"には意図があり、"無駄"には明確なそれがない」
が私なりの答えなのですが、実際に見分けてもらうにはそれだけでは不十分な感じがして。
(コミュニケーションの余白というのは、体験してみないとなかなか分かりづらい)

それも含めて、「人は変えられないが、変わる瞬間をつくることはできる」って考えれば良いのかな。私に出来ることしか出来ないけれど、「意味はあるんだ」って、この言葉が教えてくれているのだし。

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