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「当事者研究」を山梨学院大学のゼミ内でやってみた話

10/30(水)、NPO法人soarの代表理事、工藤瑞穂さんが山梨学院大学のゼミに来てくれました。

この日はオープンゼミ。大学の外に飛び出して、学生と一般参加の方々が一緒に授業に参加する機会でした。

その時の様子はこちら

当日は前半がsoarや瑞穂さんの話、後半にはみんなで「当事者研究」をやってみました。

「当事者研究」に関してはこちらのnoteが参考に


そこから、ゼミ生にゼミ内でやってみるのもいいかも?と話したら、やってみたい!面白いかも!と話題になったので、実際にやってみました。

「当事者研究」とは2001年にべてるの家から始まった、統合失調症の症状でもある幻覚や幻聴、妄想などの自身の症状について研究し、周囲と語り合い、対処法を探していくという手法のこと。向谷地さんが統合失調症の青年に「研究してみないか?」と言ったところ、青年がやる気を出して病気について研究・発表をしたことがきっかけで始まったそうです。
 
noteの記事:“困りごと”を周囲と一緒に研究し語り合う。べてるの家の「当事者研究」体験プログラムに参加してきました!から引用

当日はゼミを2グループに分けて、1つは僕がファシリを、もう1つのグループは学生がファシリをしてみました。

進め方はシンプルで

①悩んでる、困ってることを出す
②すぐにアドバイスせず、インタビューをして解像度を上げる
③アドバイスをして、本人が感想を共有する

の流れでやってみました。

当日の様子はこんな感じです。

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学生からは、「まずはこれやってみよう」とか、他の人が出した悩みに関してのアドアイスをみて興味を持ち、「〇〇の情報教えてください」なんてゼミが終わった後に学生からlineがきたりもしました。


「当事者研究」を実際にやってみて感じたこと

「当事者研究」のプロセスの中で、とても大事だなと思ったのは、最初にアドバイスをせず、まず何が起きているかをインタビューをしてしっかりと理解をしようとするところです。すぐに問題解決にいくのではなく、まずは問題発見をしてから、理解してから解決策を考えてみようというところは、アインシュタインの有名な言葉で、

私は地球を救うために1時間の時間を与えられたとしたら、59 分を. 問題の定義に使い、1分を解決策の策定に使うだろう

なんてのがありますが、まさに丁寧に何が起きているかをしっかりとみていくプロセスだなと。

また、課題や悩みが、その人だけのものでなく、いつしかみんなのテーマとして捉えられて行くところもいいなと思いました。出て来た悩みや問題は、聞いている側によっては、「それめっちゃわかる!」もあれば、「えー?!」みたいなものもありました。

でも、なぜそうなんだろう?と相手にベクトルを向けて質問をたくさんして行くうちに、相手への理解(共感できなくても理解しようとするプロセスも大事かなと思っています)をしていこうという動きは、これから学生たちが社会に飛び出した際に、必要な力だと思っています。

自分ができないこと、弱さや悩みをみんなの前で言える勇気や、当たり前に受け入れていこう、理解しようと思える姿勢を持つこと。これも学生たちに体験してもらえたり、身につけてもらえたら、自身の周りの見え方も変わるのかなと思っています。

来年のゼミの夏合宿で合同でどこかのゼミと「当事者研究」をやってもいいかもと思いました。


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