Yujin

物理学をやってるはずです。

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最近の記事

『シーシュポスの神話』【基礎教養部】

本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものです。 きっかけこの本を読もうと思ったきっかけは、「死」とか「生きるとは」みたいなテーマに以前から少し興味があるからである。 以前から頭の中でぼんやりとそのテーマについて考えていたり、中島義道先生の著書『どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?』を読んだりしていた。 で、その本の中で紹介されていたのが『シーシュポスの神話』である。 ところで中島先生は というようにシーシュポスの神話を引用している

    • 『ドーパミン中毒』【基礎教養部】

      本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものであり、Hiroto氏の記事を受けた返答的な意味もあります。 この記事を書き終わって、やっぱり後で消したくなる記事になってしまったなと思った。心の叫びを吐き出しただけになったし。まあ数年後に読み返して、微笑ましくなれればそれは成長かな。 僕の依存症今ここでハッキリと(自分自身のために)認めておくが、僕はいま完全に恋愛依存症である。恋愛に依存している。恋愛していないとやってられない。 このことに気づいた(が気づかな

      • 『多文化世界』【基礎教養部】

        本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものであり、シト氏の記事を受けた返答的な意味もあります。 文化とは本書のタイトルは『多文化世界』である。 この本を通して著者の主張したいことは以下の通りである。 ところで文化とはなんだろう? 文化を守るとか、文化の多様性とかなんとか言っているが、そもそも「文化」とは何かを考えたことがない。 本書によれば、例えば日本の伝統的な服装である着物は、それを着用する人は急速に少なくなっているのだが、日本の文化である。歌舞伎

        • 『研究を加速するための8か条 これを知るだけで研究者としての成長スピードも上がる。』【基礎教養部】

          本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものであり、匿名希望氏の記事を受けた返答的な意味もあります。 僕の研究経験この本の対象は、主に理系の大学院生やそれ以上の、特に実験を行なって研究をする人々である。 ところでこの本についてこれから語ろうとしている僕は、理論物理学の、卒業研究程度(しかも腰を上げたら数ヶ月程度で終わりそうなもの)しかやったことがない。この本のターゲットからは少し外れている気がする。 そういう目線でこれからこの本について語るということをご承

        『シーシュポスの神話』【基礎教養部】

        • 『ドーパミン中毒』【基礎教養部】

        • 『多文化世界』【基礎教養部】

        • 『研究を加速するための8か条 これを知るだけで研究者としての成長スピードも上がる。』【基礎教養部】

          (追記あり)『マクベス』(岩波文庫)【基礎教養部】

          本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものです。 きっかけ古典作品の中でも有名な戯曲である『マクベス』を読んだきっかけは、ひとつ前の書評にて読んだ、野口悠紀雄氏の『だから古典は面白い』の影響である。 普段は理系やらせてもらってる僕が、中学・高校で古文を好きになれなかった僕が、初めて自発的に古典作品を読もうと思い、ちゃんと読み切ったのだ。 ちなみに(学校で学ぶ)古文を好きになれなかった理由は、男女の痴話を知らない言語で読む意味がわからなかったからである。学

          (追記あり)『マクベス』(岩波文庫)【基礎教養部】

          『だから古典は面白い』【基礎教養部】

          本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものです。 だから古典は嫌いなのこの本を選んだ理由は、僕は古典が嫌いだからである。 古典といっても、本書に紹介されている『マクベス』とか『ファウスト』とかではなく、中学・高校で学ぶような、日本の古典である。 僕は中学の頃から社会科や古文・漢文、英語が苦手であった。単純に暗記量が多いからというのが理由で、理科も生物が苦手だったので、高校では必然的に物理選択の理系にならざるを得なかった。 高校からは英語が比較的得意にな

          『だから古典は面白い』【基礎教養部】

          『AIの時代と法』【基礎教養部】

          本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものであり、chiffon cake氏の記事を受けた返答的な意味もあります。 まずは僕の感想をば衝撃映像とか見るの好きなんすよ 僕はAIについてなーんにも知らない。その原理も、種類も知らない。 なんか、囲碁か将棋かで、世界トップレベルの人を相手の勝ったとかいう話を聞いたことがある。この時初めてAIなるものを知った。 その後、AIをさまざまな方向から聞くことが増えた。 例えばAIスピーカー、自動運転、広告、Chat

          『AIの時代と法』【基礎教養部】

          『「サル化」する人間社会』【基礎教養部】

          本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環で作成されたものであり、YY12氏の記事を受けた返答的な意味もあります。 まずは僕の感想をばYY12氏に返答する前に、僕の感想を述べておこうと思う。 これは僕が霊長類学に詳しくないからかもしれないが、どうも「根拠が薄いなあ」と感じてしまう節がある。 というにも、霊長類学では、ゴリラやチンパンジーという複雑な社会を持つ生物を対象とするので、同じ現象の再現性が高くないことがうかがえる。 「ゴリラはあの時と同じ行動をしてくれますか?

          『「サル化」する人間社会』【基礎教養部】

          『コーチングの教科書決定版』【基礎教養部】

          きっかけ僕は、教育事業に携わる某大手企業が運営する個別指導塾でアルバイトをしている。 (大手企業がバックにいる割には薄給である) 昨年9月、弊塾で「コーチング研修」なるものが実施された。生徒を指導するにあたり、実際に成果を挙げた講師が用いていた指導法を全講師に伝えたかったらしい。 実際に研修を受けてみた感想は、「わけわからん」だった。まずカタカナ用語が多い。 チャンクダウン? スライドアウト?? アクナレッジメント??? 途中でペアワークがあったのだが、相手も同様に

          『コーチングの教科書決定版』【基礎教養部】

          『どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?』【基礎教養部】

          この本を選んだ理由偶然Kindle Unlimitedで発見したこの本が、以前読んだ『ひとを〈嫌う〉ということ』を書いた中島義道先生の本だったからである。 あの時も今回も、中島先生はなんて心が狭い人なんだ、と思いながらも、実は多少なりとも共感してしまっている自分がいる。僕も心が狭いらしい。だから読んでしまったのかも。 前回の書評はHSPについての本で、それは例の好きで好きでたまらない女の子について考察したいから選んだ本であった。 今回もその好きで好きでたまらない女の子に

          『どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?』【基礎教養部】

          『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』【基礎教養部】

          本書を手に取った経緯まず、HSPなるものを知ったきっかけについて。 ぶっちゃけると、いま現在好きで好きでたまらない女の子がHSPを自称していたため、興味を持った次第である。 (その子はずっと「High Sense Person」と言っていたが、正確には「Highly Sensitive Person」らしい。そういうミスをしてくる所も好きである。) その後、他にも数名知り合いにHSPがいることを知り、一冊くらい読んどこうと思って手に取ったのが、たまたまKindle Unl

          『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』【基礎教養部】

          『強運―ツキを呼び込む四原則 あなたの運がドンドンよくなる』【基礎教養部】

          この記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環です。 そういう本を読んでみたかったこの本を発見した場所は、書店ではなくJR線の車内広告である。著者の深見氏のめちゃくちゃ濃い顔と『強運』というアレなタイトルに興味をそそられ、電子書籍で購入した次第である。 以前から某量子力学的"そういう"本が話題となっており一度読んでみたいと思っているのだが、まずは練習にマシそうな本をテキトーに選択してみた、という次第である。 著者について著者である深見東州氏は、神道系の宗教団体「ワールドメ

          『強運―ツキを呼び込む四原則 あなたの運がドンドンよくなる』【基礎教養部】

          『ひとを〈嫌う〉ということ』【基礎教養部】

          この記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環です。 嫌いな人僕はけっこう、人を"浅く"嫌う。大した理由はなく、「何となく嫌い!」と思うことが多い。 もちろんその程度の「嫌い」なので、必要な連絡はするし挨拶も(気が向けば)する。 一方で、二度と会いたくないと思うくらい嫌いな人もいる。さすがに名前は出せないが、中学の時にお付き合いしていた女の子である。 これくらい"深い"嫌いになると、必要な連絡は(あるわけないけど)しないし、出会ってしまっても挨拶なんかするわけない(会い

          『ひとを〈嫌う〉ということ』【基礎教養部】

          初めてメイド喫茶に行った話

          2022年1月3日その日、人類は思い出した。 メイド喫茶に行きたい欲求を… かといって自分1人では恥ずかしくて行けなかったという、屈辱を… メイド喫茶行くか当初は、友達2人と一緒に食事をしてカラオケに行くはずだった。何もない田舎の駅だから、洒落たバーとか居酒屋ではなく、サイゼリヤ。サイゼリヤは正義。 食べ終わって、じゃあ次何しようか、カラオケ行く? 「いや、メイド喫茶行くか」 そうして、メイド喫茶に行くことになった。まあつまり、大した理由もなく、突然決まったということだ

          初めてメイド喫茶に行った話

          恋愛の話(酔った勢いで書く)

          夏のおもひで実は昨夏、失恋した。それはもう悲しくて切ない物語がある。美化マシマシですが、読んでください。伝わりにくい箇所があれば、ご指摘ください。 ことの始まり昨年6月、バイト先(個別指導塾)の同僚、アカリちゃんが突然、僕のことを「好き」だと公言し始めたのである。 これまで特に関わりがなかったはずだが、何を思ったか、そう言い始めた。 僕の胸中では、嬉しさと疑念が激しくバトっていた。 もちろん「好き」だと言ってもらえるのは素直に嬉しい。こんな僕を好きだと言ってくれるなんて、

          恋愛の話(酔った勢いで書く)

          『『戦争論』入門』【基礎教養部】

          きっかけ例によって『銀河英雄伝説』にハマり続けている僕は、作品をより深く知るために、ある有名な戦争についての本を読もうとした。カール・フィーリプ・ゴットリープ・フォン・クラウゼヴィッツ(長い)の名著『戦争論』だ。『銀河英雄伝説』は明らかに中世ヨーロッパをモデルに作られているので、同じく中世の戦争を解説した『戦争論』を読まないでファンを名乗れるか、ということである。 しかし初めて戦史についての本を読むときに、いきなり訳書を読むというのはハードルが高いのでは?とビビった僕は、その

          『『戦争論』入門』【基礎教養部】