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【涙/ケツメイシ】のピアノ演奏&楽曲分析をしてみよう

ケツメイシの『涙』をピアノで弾きました。

久しぶりに真剣にピアノの練習をしていたので、こうして動画に残せると練習が報われた気がしますね(´-ω-`)v

今回はピアノ練習の感想と『涙』がどういう曲なのか?楽曲分析を自分なりにしていきます。

初めての楽曲分析になるので間違っている可能性は高いですが、自分なりに感じたこと(感覚)を言語化していきましょう。

まずはピアノ練習の感想を簡単に書いていきます。

【涙/ケツメイシ】のピアノ練習記録

先ほどの動画ですが、正直に言うとところどころクオンタイズをかけてます。

あと、2か所くらい音を外したところがあるのですが、その音程もいじってます(´ω`)テヘ

ところどころ「んっ?」って箇所もありますが、まぁ完璧な演奏がしたいわけでもなかったので、自分としてはOKにしました。達成感もあるし、個人的には満足です^^

久しぶりにがっつりまるまる1曲弾いてみましたが、練習って大変。笑

ほぼ毎日30分~1時間の練習、2か月かけてようやくこの程度のクオリティまで持っていけた感じです。

ラップパートは連打するわけですが、連打って難しいのね。

これでもよく弾けた方かなと思ったのと、5分超の曲でこれくらいのミスだったら合格でいいかと思って終了させました。

頑張った自分に拍手( ・∀・ノノ゙☆パチパチ

では、次いで楽曲分析をしていきましょう。

【涙/ケツメイシ】の楽曲分析~全体像に関して~

キーはA♭メジャー。

コード進行は【A♭ - E♭ - Fm7 - E♭- D♭ - Cm - B♭m - E♭】が基本となっていますが、【A♭- E♭/G - Fm - E♭ - D♭ - A♭/C -B♭m - E♭sus4・E♭】と一部コードがアレンジされている場合もあります。

カノン進行でⅢmをⅤに代理してるみたいな考え方でいいのかな?

ルート音の音階がなめらかになっているので、耳なじみがいい気がします。

それと最後にSus4を入れることで、少し柔らかい印象は受けますね。

サビもリリック部分もこのコード進行が使われていますが、印象はパートごとに違うというか、それぞれ個性が出てます。

サビとリリック部分が違うのはわかりやすいけれど、それぞれのメンバーのリリック部分のメロディやフロウにも受け取る印象はちょっと違うかなと。

その違いなども分析できればと思います。

まずはサビのメロディの分析からしてみましょう^^

サビパートのキーワードは“親和性”

サビのメロディと歌詞の関係は以下の通り(以下メロディの調号は無視します)。


歌詞:   溢れた感情 |は  単純 |に  こぼ|れるなみ |だ
メロ:  ミミミミファ|ミ ミファ|ミ ミファ|ミレドレ |ド
コード: A♭(Ⅰ)   |E♭/G(Ⅴ/Ⅶ) |Fm7(Ⅵ) |E♭(Ⅴ) |D♭M7(Ⅳ)


「ミ」の連打でメロディが始まりますが、この「ミ」の音は「A♭(Ⅰ)」に対して5thの音。

『Ⅰ×5th』はストレートで素直な感じ。1stの音ほどはっきりした感じがしない透明感のある印象でしょうか?

1stの音よりも高揚感もあるから、サビで感情が爆発してるような感じもしますね。

また、「ファ」の音は「A♭(Ⅰ)」に対して6thの音で少し浮遊感を感じます。

「ミ」の半音上の「ファ」の音を使うことで、まさに【感情が溢れてしまった】感じがして、歌詞との親和性が高いですね。

さらに、「こぼれるなみだ」の「だ」の部分は「D♭」に対して「ド」の音を当てている。

これは7thの音で、7thはテンションコードで響きに濁りが生まれる。

“涙”ってネガティブなイメージがあるけれど、それを濁す7thの音で表現することで“涙”を肯定してる感じ?

「泣いてもいいんだよ」と寄り添ってくれる感じがして、ここも歌詞との親和性の高さを感じます。

ちなみに、サビの最後「そっと包んで忘れるため」の「め」のコードが変わる部分で再び「A♭(Ⅰ)」に戻ってきますが、この「め」の部分の音は「ラ」でルート音が担当。

涙を流し切ってすっきり解決した印象を受けます。

一部だけしか触れていませんが、『涙』のサビは歌詞とメロディの親和性が非常に高いということが見えた気がしました。

続いてメンバーのリリックパートを見ていきましょう。

Ryoパートのキーワードは“瞬発力”

Ryoさんのパートはほぼ「ラ」「シ」「ド」の3音でメロディが続いていくのが印象的。

じゃあ「なんで3音しか使ってないの?」っていうと『感情を抑え込んでいる』からなのかなと。

その証拠に【抑えこんだ感情なら今出そう】の部分で、「レ」「ミ」の音が初めて登場する。

「これまで感情を抑えてたかもしれないけれど、今は泣いてもいいんだよ。今だけは泣いてもいいんだよ」という“瞬発力”が魅力的な気がします。

大蔵パートのキーワードは“内省的”

大蔵さんのパートも基本は「ラ」「シ」「ド」の3音がメインですが、「ラ」よりも低い音程を比較的多く使っているのが印象。

Ryoさんパートでは「ファ」が最低音だったけれど、大蔵さんパートはその下の「ミ」の音が何度も登場します。

このあたりが“内省的”というか、感情が内側に向いてるような印象を与えてくれます。

【今は何も言わなくていい 涙を流すそれだけでいい】の部分で流した涙は、背中で泣いているような、静かに泣いてるような味わい深さがありますね。

Ryojiパートのキーワードは“揺らぎ”

Ryojiさんのパートは「ミ」から「ミ」まで、オクターブの音域を使ってメロディアスなのが印象的。

行ったり来たりを繰り返す。まさに【少しずつ形になって また悩んで】を繰り返してるような、そんな感情の“揺らぎ”が良く伝わるメロディだと感じます。

【抑える感情論を】という歌詞があるように、Ryojiさんは涙(感情)に対して理性的にとらえてる部分も持ち合わせているのかなと。

最終的に【また一つずつ~脱ぎ捨て歩てゆく】の部分で「ラ」の連打が登場するところは、いろいろあったけれど基準に返ってきた感じにも受け取れて、秀逸なメロディラインですね。

三人の『涙』に対する価値観の違い

こうして分析してみると3人の『涙』に対する価値観の違いみたいなものが見えてくる気もします。


Ryoさんは『泣きたいときは思いっきり泣けばいい』
大蔵さんは『涙を流すことでまた強くなればいい』
Ryojiさんは『涙の理由を理解すればいい』


みたいな。

あくまでもこの曲に関して私が思う価値観の違いですが、三者三様の考え方や受け取り方があって面白いですね。

まとめ:いい曲は歌詞とメロディの親和性が高い

どこまで計算しているのか?はたまた感覚的にメロディを作っているのか?

その答えは本人たちにしかわからないけれど、計算だろうと感覚だろうとメロディラインでどんなことを表現したいかがちゃんと伝わってくるのは凄いですね。

メロディに対する歌詞の親和性も高いし、改めてこの曲の良さに気づけた気がします。

「『涙』っていい曲だよなー」って感覚はずっとあったけれど、こうして理論的に分析してみても優れていることがわかりました。

次回のピアノ課題曲はどうする?

これで「さくら」「涙」の演奏動画を残せましたね。

残るケツメイシのピアノ楽譜は「トモダチ」「花鳥風月」「わすれもの」「幸せをありがとう」「願い」の5つ。

今月はコード弾きの練習をしたいので、6月からまたどれか1曲選んで弾けるようになりたいかな。

また2か月練習するとなると、8月完成予定。そう考えると「願い」が時期的には良さそうでしょうか。

まぁ、次の曲はその時の気分で決めようかね。

では、次回のピアノ練習も頑張りましょう(・ω・)ノ

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