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【無料】30代からは上への噛みつきかたも問われ始める

強きに歯向かい、弱きに寄り添う。

一見、カッコいい言葉なので、そう言われる人は後輩達から人望がありそうだ。

強きにペコペコし、弱きにオラオラする人も多い中、強者に向かっていける様は勇ましいと。

そんな先輩に憧れるし、自分もそんな人になりたい。
そう思ってしまいがちなのは非常に分かる。

だが、ここには大きな落とし穴がある。

噛みつき方と噛みつく相手を間違えてしまっては
英雄どころかつける薬もない愚か者。

「強気を挫き」なんて、時に言い方の妙でごまかされるが、礼儀を欠いているのはただの無礼者。
上に噛みつくだけの行為は稚拙で無作法なだけ。
単純に人間性が疑われて終了だ。
いちいち先生に口答えしている生徒がカッコよく見えてしまう小学生時代の勘違いにも似ている。

そもそも、上に噛みつくことには厳格なマナーがある。

噛みつきたいなら、絶対に板の上で噛みつくべき。

噛みつかれる側にも人生はあるので、当然噛みつく側にも守るべきマナーはあって当たり前。
今のご時世は先輩が何かと不利な時代にはなってきたが、その風潮を上手く利用してはいけない。

まず、SNSで噛みつくのは言語道断。
やるなら正々堂々板の上で。
もし異論があるなら本人を目の前にして、真正面から噛みつけばいい。

"板の上"と表現すれば、"お笑いの世界ならでは"に聞こえるかもしれないが、決してそうではなく、
上の人間に意見があって悪態をつきたいのなら、オフィシャルの場で正々堂々やりなさいという意味だ。

「アナタは間違っている!!」と強く否定したいからこそ強者に噛みつけるわけで、オフィシャルの場でプロとして噛みつけないことは自分の発言に自信がないことの裏返し。

もし、公式の場でやり合う勇気がないなら、家の窓を閉め切って気の合う仲間たちと部屋の中でグチグチ言っておくべき。
本番のステージで本人を前に噛みつけないのなら、仮に顔も名前も晒していようとネットの誹謗中傷と何らかわりない。
閉鎖された空間で気の合う仲間たちと憂さ晴らしして傷の舐め合いに留めておくべきだ。

さらに、当たり前の話だが、噛みついたからには責任も伴う。
それによってペナルティが生じたならば全てを背負わなければいけない。

うわ…思ったより大ごとになってしまった…
ビクビク震えながら嵐が過ぎ去るのを待ち続けるようでは噛みつく資格などない。
やると決めたら全てを捨て去る覚悟で、引退する気持ちで噛みつきにいくべき。

いや、、、そこまでのリスクを背負ってまで噛みつきたくないんだけど…
ほとんどの人間がそうなるだろうが

もし、少しでもそう思っているならばやめておこう。

その程度の覚悟では噛みつく言葉に魂が宿らない。
全てを捨て去るくらいの覚悟があってこそ聞く耳も持ってもらえる。

オフィシャルの場で正々堂々噛みつけば、ペナルティなど与えられるはずがない。
「酔っ払って気が大きくなってました」
「一時の気の迷いでした」

プロの世界でそんな言い訳は通用しない。
やるなら一世一代の大勝負として正面切ってやればいい。

もちろん、強者に噛みつく行為は凄いエネルギーを要するが、弱者に噛みつかれる側だって面倒くさいのだ。

大抵この手の話になると、強者には感情や気持ちがないと思い込んでしまう節があるが、強者だって1人の人間であり、それは弱者と何ら変わりない。
目の前にハエがたかれば誰だってイライラする。

決して強者が打たれ強いわけではない。
そこだけは肝に銘じなければいけない。

「辞める覚悟で今日来てるんですよ!」
もし、強者に向かってそう言いながら板の上で伝えたいことを直接伝えたのなら、その噛みつきには揺るぎない意志とプロ魂が垣間見える。

正々堂々かかってこれば強者は受けて立ってくれるし、エンターテイメントにも昇華できる。
逆に卑怯者の相手はしないし、卑怯者は勝手に男を落として自滅していく。

「強きに歯向かい弱きに寄り添う」
一見カッコいい包装紙には包まれているが…
噛みつきかたを間違えれば二流街道を真っ直ぐ突き進むことになる。

そして、噛みつくならば噛みつく相手こそが大切。
噛みつきかただけでなく、誰に噛みつくかで真価も問われる。

もし噛みつくならば、巨大組織の長や自分の真上で目の上のたんこぶになっている権力者に噛みつくべき。

自らの属している組織の長に噛みついたなら、全てを捨て去る覚悟の上だと汲んでくれる。

それならば応援してくれる人だっているはず。
なのに、そこまでのリスクは冒さない。
変に経験を重ねているぶん、後先のことを考えてしまう計算高さが妙に透けて見えてしまうことが1番情けない。
救いようのない下劣な人間でもかまわないが、自らも属している巨大組織のテッペンで君臨し続ける人間に噛みつけば一矢を報いることはできる。

尖って無知を曝け出しながら上に噛みつく期間は20代のうちに終わらせておかないと危険だ。

私も20代の頃はお酒の席等々で「おっさんにはこの感覚分からへんねん!」と偉そうに息巻いておりました。

時が経ち私も30代となり「この感覚は分からへんねん!」と20代から言われてもおかしくない年齢となりました。
自分が30代にもなれば、手練れの猛者たちの中で勝ち続けてきた先人たちの凄まじさと経験値の尊さを体感として理解できます。

「どうせ、おっちゃんおばちゃんの発想でしょ?」とか30代〜40代の人が年上の方を見下げたような発言しているのを時折耳にしますが、ここまで恥ずかしくて痛すぎる言葉は知りません。

いやいや、自分だけ若いつもりか知らんけどアンタがおっちゃんおばちゃんやねん!
10代20代の子が教えてあげなあかんよ。

自分らが10代〜20代の頃には30代〜40代を古いとバカにしてたのに、自分らが30代〜40代になったら50代〜60代を古いとバカにするの?

ん?いつ大人になるの?
もしかして、50代〜60代になったら70代〜80代を「古い」とバカにするつもりなの?

30代からは噛みつきかたも問われ始めるので要注意。


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