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<ラグビー>日本国籍取得のアイザック・ロスが,NTTコムと契約打ち切り

参考とした記事
https://www.nzherald.co.nz/rugby/news/article.cfm?c_id=80&objectid=12363654

元オールブラックスのLOとして,2009年に8キャップを得たアイザック・ロス,30歳は,その後日本のトップリーグでプレーし,2016年8月31日を期限とした外国人選手の人数制限に沿って,2017年には日本国籍を取得した。

しかし,新たなトップリーグの選手規定により,外国の代表(キャップ)履歴を持つ選手は,同時に2人以上プレーできない妙なルール変更により,チームとの契約を打ち切られることとなった。今年NTTコムは,スプリングボクスHOマルコム・マルクスとワラビーズSOクリスチャン・リアリイファノと契約したため,結果的にロスが押し出される形となったのだ。

ロスは既に日本国籍を持っているため,これまではトップリーグでのプレーに制限がなかった。しかし,外国代表(キャップ)持ちという別の新たな規定によって,なぜか「外国人」扱いされるというダブルスタンダードの被害者となった格好だ。

これに対してロスは,以下のように憤っている。
「NTTコムは,自分が外国の代表キャップがあることを理由に契約延長を拒否した。チームは間違った方向を向いているように思えるし,他の多くのチームも同様だ」
「しかしながら,チームはもし自分が日本人であって,日本人として登録していれば,全ては異なってくると言及していた」

「しかし,トップリーグは,こうした外国人選手がプレーするルールの変更について,改善する意志がない。もし改善してくれたら,日本でプレーすることができるが,そうでなければ自分が日本でプレーすることはもうなくなってしまう」
「このルールが公表されたとき,自分は意見表明したが,受け入れてもらえなかった」

「我々多くの外国人選手は,(トップリーグでプレーするために)母国の国籍を放棄して日本国籍を取得している。これは我々にとって大きな出来事だ」
「しかし,こうした仕打ちは,我々の忠誠心に対する処罰にしか見えない」

「我々は(日本に)馴染むために日々努力してきた。それは長くラグビーをするためだけではない。日本が好きなんだ。ここで自分の家族を築いてきた。子供たちは(日本語と英語の)バイリンガルだし,日本に同化するために日本国籍を取得した。子供たちも,つい最近日本国籍を取ったばかりだ」
「自分は,子供たちにもチャンスを与えたい。もし,彼らが将来日本に戻ることがあっても,同じような問題に悩まされないようにしたい」

これに対して,日本協会の広報担当は,「現在検討中」,「理事会で協議する予定」との回答をしている。

【個人的見解】
これはどう見ても,日本国籍を持っているのですから,日本人選手同様に対象外にすべきでしょう。例えば,日本人選手が他国代表歴を持ってトップリーグチームに入ったときに,同じような対応をできるのでしょうか?これは,どう見てもおかしいし,労働基本権や基本的人権に抵触する恐れすらあると危惧します。

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