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<国内ラグビー>リーグワン結果から(1/15,16)

1.長い前置き(思い出話または年寄りの愚痴話)

昔,ラグビー経験者で,ひいきチームから想像すると東海地方の大手メーカー勤務だと思う,自称ラグビー専門家の人がいて,その人から誘われて主催している掲示板に参加した。ところが,新聞記者気取りで試合結果に関する標題をつけて,試合後に投稿したら,「録画を楽しみにしている人がいるので,遠慮してください」という注意が届いた。

私としては,好きなことを好きに書けないのであれば,そこにいる理由はないので,退会手続きもせずにフェイドアウトさせていただいた。その後,その掲示板では,たぶん私の件に起因するちょっとした議論が起きていたらしい。

しかし,現在の「マスク警察」同様の「録画を楽しみにしています」論は,日本協会にも影響して,以前代表戦の結果をメールで受信していたときに,冒頭にわざわざ「録画を楽しみにしている人がいるので・・・」と注意書きがあり,「↓」を沢山つけて,下の方に記載していた。ものすごく遠慮しているなと,そのとき思った。

しかし,あれからだいぶ時間が経ち,「録画を楽しみに・・・」という余裕もないくらいに,様々なコンテンツで試合結果を知らせているし,そもそも主催者側がハイライト録画をすぐにウェブで公開するのが当然になっている。だから,「結果を知らせるな!」という一方的かつ自分勝手な主張よりも,「だったら,自分で結果を見なければいいのではないか?」という常識論が勝利を得るように時代が追いついてくれた。それで,私もこうして安心して記事を掲載している次第。

ところで,この方とは,また昔のことだが,秩父宮でアジアカップの試合について,日本代表が圧勝したのだが,日本代表選手がトライした後,相手チームの選手が日本代表選手を殴ってきた。それで,日本代表選手は殴り返すふりをして止めたが,中立国から派遣された,もちろん世界基準のレフェリング技術からは遠くかつ経験値も低いレフェリーは,日本代表選手だけにペナルティーを与えた。

私はこれについて,最初に殴ってきた相手チームの選手の方が罪は重く,日本代表選手は仕返ししようとしたが途中で止めたので罪は軽いと,別のコミュニティーサイトで書いた。すると,いつも私の記事に対する感想ではなく,重箱の隅をつつくような注意しか返信しない(そのくせ,自分の文章量の少ない投稿では,よく事実関係の間違いが多かったが,たぶんそういう性質なのだろう),まさに「上から目線の専門家」であるその方は,私に対して,「ラグビーを知らないのか」というラインで,全否定する意見を送ってきた。私はそれに常識論を持って反論したら,その後はスルーされた。

その方の「昔のラグビー概念」では,まず「例え間違っていても,レフェリー批判をしてはいけない」があり,次に「例え相手から殴られても仕返しをする側だけが悪い」という考えに固執しているようで,私のような意見は存在してはいけないようだった。しかし,今では国代表関係者がビデオを使って長々とレフェリー批判している(さすがに,WRからお咎めがあったが)し,何よりもレフェリー自身が試合ごとにチェック(反省)するシステムが確立しているし,メディアも堂々と誤審を指摘し,レフェリーがそれに対して謝罪することも出ている。ここも時代が変わってきたと思う。

だから,昔のアジアカップのような事案に今のシステムを適用すれば,まず殴ってきた相手チームの選手はレッド(退場)。これに対して仕返しをしようとしたが途中で止めた日本代表選手は,シンビンになる可能性もあるが殴っていないのでPKのみになると思う。こういうレフェリングなら,正義が通っていると納得できるが,昔のような「殴られっぱなし」,「レフェリーの誤審を見逃すのが当然」ということが無くなったことは,ラグビーの正しい発展につながっていると喜んでいる。

そうそう誤審ついでに,ひとつ。むかし明治対早稲田の対抗戦で,明治が早稲田ゴール前で攻め,TV画面では明治の選手がゴールラインの内側にボールをタッチダウンしたのが,明確に映し出されていた。しかし,レフェリーは反対側にいたので,これが見えない。さらに,タッチジャッジは,現在と違うので,レフェリーから求められない限りは意見を言わない。もちろん,TMOなんかない。さらに,TVのアナウンサーも解説者も,自分たちの目で明治のトライを見ているのに対して,まったくスルーしていた。他にも早稲田の明確なスローフォワード見逃しのトライもあって,この試合は明治が負けたが,なんとも後味が悪かった。北島先生がご存命なら,どういう感想を述べただろうか。ただ黙って煙草を燻らすだけかも知れないが。


2.1/15,16の結果

新型コロナウイルスの風邪程度のウイルスで無症状が多いオミクロン株感染により,またも2試合が中止になった。埼玉ワイルドナイツ対グリーンロケット東葛(勝ち点)とブラックラムズ東京(勝ち点)対静岡ブルーレイズの2試合だ。こんなことをいつまでもやっていたら,この国のラグビー自体が消滅してしまうのではないかと,危惧している。

ところで,リーグワンのチーム名を「センスがない長ったらしい名前」と中傷している人が一部にいる。だったら「お前がセンスある名前を提案してみろよ」と言ってやりたい。誰かを批判するのなら,自分の提言を示してからが当然だと思いますがね。

1月15日の試合結果

シャイニングアークス浦安9-19スピアーズ東京ベイ
 スピアーズのゲラート・ファンデンヒーハーは,ヤマハ時代は尻すぼみで普通以下の選手になっていたが,サンウルヴスを経て,スピアーズにきたら,コーチと環境がともに変わったことが良い結果となって,格段に良い選手になっている。むしろ「変わった」だけでなく「良いものになった」というのが正解かも知れない。

横浜イーグルス55-21神戸スティーラーズ
 まさかあのスティーラーズがイーグルスにここまで負けるのか?と驚いたが,メンバー表を見れば,両チームのSOに実力差があるのは歴然。それがそのまま得点差につながったという印象。
また,サンゴリアスで出番がなかった梶村祐介が,スティーラーズ相手にハットトリックの大活躍。活躍できる場所を得て良かったし,これが日本代表の世代交代につながるようになって欲しい。それにしても,沢木監督は優秀です。帝京大学の岩出監督とともに,是非代表強化に加わって欲しい人材です。

レッドハリケーンズ大坂16-35ブレイブルーパス東京
 61分にブレイブルーパスが,ノーバインドタックルでレッドとシンビンが2人に同時に出て,13人対15人の状況が10分間続いた。でも,点差があったので余裕で勝利した。特に,元オールブラックスFLマット・トッドが実力を発揮している。トッドは,NZ時代はそんなにトライを取る選手ではなく,どちらかと言えば地味に仕事師なのだが,日本ではトライゲッターを担っているのが面白い。
それから,シンビンになったワーナー・ディアンズ。これを良い経験と捉えて,これからタックルを遠慮するようなことが無いように願っている。将来の世界的なブラインドサイドFLになれる逸材だから,ここで立ち止まったら実にもったいない。

1月16日の結果
2試合が中止になったので,1試合のみ。

東京サンゴリアス50-8トヨタヴェルブリッツ
 カタカナ書きの選手数なら,ヴェルブリッツの方が多いが,漢字書きの選手が多いサンゴリアスが圧倒した。サンゴリアスは,昨年のボーデン・バレット,今年のダミアン・マッケンジーと,チームにあった世界トップ選手が勢いを与えている。そして,SO田村煕も成長し,兄に続いて日本代表入りが見えてきたと思う。頑張れ!

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