虐殺されるHRサービス Web3の衝撃

Web3というワードが急に沸騰してきている。これに関してなるほどいくつか文献を調べるにWeb2.0が台頭してきたあの流れと同じということは理解した。

諸説あるが大きな流れとしてプラットフォーマーに対抗するブロックチェーンとしてのWeb領域における権力の分散が起こるということを指しているらしい。

大義や根本的な概念のままにサービスが成長しないのは常ではあるが日本においてもテレワークや副業の一般化によって個人に権力が戻っていることは否めない。特に一定の知識階級におけるそれはこれまでとは全く異なる流れが起こっている

キャリアは誰のものか?

当たり前であるがこの流れはHR領域にも起こる。そして現在のプラットフォーマーや中央集権的にプラットフォーマーの座を狙うすべてのHRサービスはこの新勢力としての概念を取り込むか口化されるかの2択を選ばざるを得ない局面を迎えるのだ。

Web3というのはつまりは既得権益層に対抗する新時代のジャイアントキリング、弱者に許されたゲリラ戦ともいうべき武器なのだ。

現在のHRサービスにおいて採用や副業、業務委託マーケット、SESサービスなどはこの流れに巻き込まれる可能性が大きい(実際に大きな流れが起きれば、だが)。

リクナビ、マイナビ、インディードなどの求人媒体からビズリーチなどのスカウトサイト、個人のリファレンスチェックを行うROXXのサービスを代表に影響を受けないHRサービスはないのではなかろうか。

そこで、別視点で考える。キャリアは誰のものか?

ここでいうキャリアは個人のキャリアを資産としてみなしたときに、その個人の能力、関係資産、周囲への影響を含めて包含する。

これまではリクルートやビズリーチなどがその資産を個人から収奪し(Web3的に見れば)、自己資産化し勝手に運用し私腹を肥やしてきた。

これがWeb3化するとどうなるのか?

当然にして個人のキャリアは個人の資産

個人のキャリアは個人に当然にして資産化する。例えば一定の組成されたDAOにに従ってこれまでのキャリアを登録する。その情報はこれまでに関係した人々によって証明され、唯一無二のキャリアとして認識される。そしてその情報を活用したい側(採用する側)は一定のトークンの支払いを行うことでDAOの価値が上がる。これを繰り返していく過程で価値の高いキャリアを持つ人には自然と高いトークンが支払われる。また個人の価値が低くても周辺に価値の高い人脈を持つ個人はこれまた高い支払いをトークンで受け取ることができる。

例えば、リファラル採用というものがある。これは自社の社員に知り合いを紹介させる制度だ。もちろん外資を中心に高いフィーを払う企業もあるが、日系のほとんどは雀の涙の報酬だ。これは日本人独特の身内を売れない精神に寄与する。一方でこれをWeb3では否定する。あくまで個人のつながりは個人が過去に保有してきた価値になるので、その対価をユーザーは支払うべきなのである。

さらにリファレンスチェックという個人の信用調査にも似たサービスがある。これは個人の業績や評判を過去の在籍企業の上司や同僚に本人の許諾の上で保証を取るものである。これも収益を売るのはサービスを提供している企業であり、信頼を担保した人々は時間と信頼を収奪されているのだ。

これを個人に戻し分散化していくプラットフォーム(DAO的なもの)がおそらくHR領域で開発されるだろう。これは思想として完全に個人に分散化されたものが生き残り、その配分がフェアで納得度の高い技術が更新されていくことで個人に正しく新しいルールのもと価値が再分配される。

少なくとも現在はこの価値のフィードバックは0に限りなく近いので現在のマーケットの覇者とその追従者はこの影響を受けざると得ないとということだ。

これがさらに発展した場合、何が起こるか賢明なる方々は当然にして理解されると思うのがキャリアの対価は報酬、その積み上げが与信なのである。

このインパクトがさざ波なのか大津波なのかはまだ一市民である自分には予見ができないが、なにかまた面白いことが始まり、その流れには漂って乗っかりたいという気分は満々である。

是非、この文章を読んで何かしら一緒にプロジェクトをスタートされたい企業様とはご一緒したい。

あぁ、そうそう支払いはイーサリアムでお願いします。

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