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現在の写真に至るまで⑧~"写真×映画"について~

こんにちは。前回は"写真×映画"の一つの完成形が出来た話でした。一応リンクを張っておきます。

映画の要素を足していく

前回で一応完成した"写真×映画"ですが、一例を載せておきます。

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この当時はこれで満足していました。しかし諸行無常とはよく言ったもので、映像編集をこなしていくうちに新しいことに気付きます。

一概には言えませんが、映像編集と写真編集の"色を決める"というアプローチが全く違っていたのです。

少しだけ細かいことを書きますが、そもそも写真にはRAWとJPEGという二つの保存形式があり、映像にはRAWとMP4やMOVなどの保存形式があります。

私は主に写真はRAWで映像はMP4で保存していました。RAWは、イメージセンサーが捉えた光の生の情報をそのまま記録します。なのでホワイトバランスや露出を調整しても画質の劣化がほとんどありません。対してMP4は写真でいうところのJPEG。記録容量を抑えることができる代わりにレタッチをするほど画質の劣化が激しいです。RAWはアンダー気味で撮ることがセオリーなのですが、基本はよほど無茶な露出でない限り、思った通りに写真を仕上げることが可能です。つまりレタッチの許容範囲が広いです。対して、MP4はレタッチの許容範囲が狭いことになります。

これを解消する為に開発されたのがLOGという記録方法です。今回はLOGの説明は端折ります。

とりあえず画像で比較してみましょう。

まず、RAWからの何もレタッチをしていないJPEG


撮って出し

そして、LOG(厳密にいうとLOG風になるLUTを当てたRAW画像)

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いかがでしょう?LOGの写真はすごく眠たい写真になってますね。ざっくりというと、RAW以外の保存形式はレタッチの出来る許容範囲(振れ幅)が狭いので明る過ぎでもなく、暗過ぎでもなく、濃過ぎでもないフラットな露出で記録する必要が有るわけです。

基本的に写真を撮影する際はRAWで撮影しているので、LOG(厳密にいうとLOG風)に編集する過程は必要ないことなのかもしれませんが、あくまでもテーマが"写真×映画"なので、この工程は必ず入れています。プロセスも楽しみたいですよね。映像編集の際はLOGで撮影した素材にLUTを当ててカラーグレーディング(こちらも細かい説明は端折ります)するわけです。なので私もLOG風にした写真にLUTを当てて仕上げていきます。

ちなみに先ほどのLOG風写真にLUTを当てた写真です。

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そしてレターボックスを足します。

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最後にトーンなどの微調整をすると

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ここまで写真が変わります。トーンカーブも映画風のS字カーブに調整するなど、一応細かなこだわりでやっています。

もちろん当てるLUTのよって仕上がりが全く違うので、お気に入りのLUTを見つけたり、自作するのも楽しいポイントです。

ここまでの"写真×映画"編集のまとめ

1・RAWで撮影

2・LOG風のLUTを当てる

3・メインのLUTを当てる

4・16:9にトリミング

5・全体のトーンやコントラストなど最終調整

6・2.35:1のレターボックスを付ける

以上が簡単なまとめです。

はい。これで完成しましたといってもいいぐらいなのですが、もう一段階進化することになります。

次回は機材に関してお話します。多分これで最終回と予定しています。ではまた次回お会いしましょう。


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