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成人式の日、ボクは入院していた

中学、高校時代の同級生に会いたいとは思わなかった。市長の言葉を聞いても右から左へ抜けていったことだろう。だけど、これまで皆と同じ道を当たり前のように歩んできたボクにとって、成人式は皆と同じように出席すると当然のように思っていた。でも違った。病院で絶食生活をしながら、毎日1200kcalの点滴が落ちる様子を眺めながら、好きなGLAYの音楽を1日中聴いていた。点滴が落ちるリズムはいつも一定で、その様子を眺めていると落ち着いた。たまにいつもと違うペースで落ちているときは、自分で微調整をした。冷えた点滴を少し早いペースで落としたとき、全身の血管から伝わる冷たい感覚が好きだった。生きていることを感じさせてくれるようで、負けそうになったときによくそんな遊びをしていたように思う。

死ぬまで付き合う覚悟を決めてからは、結局人はいつか死ぬんだからそんなに真剣に生きなくてもいいよねと、いい意味で適当に生きる考え方ができるようになった。自分の力ではどうにもならないことがある。どう足掻いても変えられない現実はあるけど、あるがままを受け入れる心の余裕をもてば大丈夫。同時に、「足掻けば変えられる可能性がある未来ならば、必死に足掻いてみてもいいよね?」と考えているボクがいた。

明日死んでも後悔しない人生。

そう考えて生きていこうと決めた。今、毎日後悔しないよう生きているかと聞かれたら、正直よく分からない。今日は眠気に負けて、朝活ができなかった。7時前にカーテンを開けたときに空は少しピンク色でとても美しかった。写真は撮れなかったけど、部屋の中から見た空を思いながらもう1度あたたかい布団で過ごす時間が幸せだった。何か原因があって出来ないことがあったとしても、それを後悔だと思わないようになったのかもしれない。自分の選択に責任が取れるようになったのかもしれない。いずれにせよ、今日を迎えられたことに感謝しながら、残された時間を納得できるものにしていくことがボクにできること。必死に足掻いてみよう。

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