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3年で1,000時間の対話をしてきたプロコーチが、人の話を聴く時にかならず意識していること

コーチという仕事を始めて4年目に入り、3年間で1,000時間以上のお話を聞く機会をいただきました。

僕はプロコーチという仕事をしていて、コーチングを通してクライアントさんの人生の中でも大きな決断であろう数々の瞬間を目の当たりにしてきました。

こっちだ!っと自分の意志で人生の舵を切る瞬間、そんな人生のターニングポイントにご一緒できる仕事で、最高にやりがいを持って、日々これがライフワークだなぁと確信しながら仕事をしています。

話を聞くコツは世の中に書籍やらがたくさんあると思うので、今回は、
僕が1,000時間の実践の中でこれは大事だなと必ず意識してることを書けたらと思います。

この意識してることは、コーチングの現場に限らず、日常のコミュニケーションでも役立つ場面があると思いますし、誰にでもできることなので、気軽にトライしてもらえるものだと思います。

結論からお話すると、僕はお話を聞かせていただく時には、必ず最初にちゃんと自分の話をします。

世間一般では、えっ?話を聞くときには自分の話しちゃダメなんじゃないの?って人がけっこういそうな気がするんですが、僕は、コーチングをさせていただく中で、お話をしっかり聞くためにも、ちゃんと自分の話をすることを意識しています。

言葉を変えると自己開示をできるだけする。
さらに大事だなと感じるポイントは、人には話したくないなぁ、恥ずかしいなぁと思えるような葛藤や失敗のこともちゃんと勇気を持って話すこと。

実際のセッションでは全く意識してませんでしたが、せっかくnoteに書いているのであえて言語化すると、自己開示をすることで僕は2つのことを作っているのかなと思います。

1つ目は、「言葉を出す」のハードルをできるだけ下げつつ、ちょっぴりの覚悟が持てる状態を作ること
2つ目は、実は…が出したくなる土俵を作ること

コーチングセッションは大体のケース初めましての他人同士からのスタートです。

みなさんきっとこんな経験したことあるのではないでしょうか?

初めまして〜〇〇です。…なんか最近暖かくなってきましたね〜…お仕事なにされてるんですか?へ〜そうなんですね…
なんて最初の一歩目でもう詰み!!もう、すぐ帰りたい!!穴があるなら入りたい!!みたいな経験。

何を隠そう僕はそういう場がめっちゃ苦手で、とにかく会場の隅っこを先に把握しておきます。会社からの急な連絡が来ちゃって、緊急対応しなきゃいけない感が出せるように。

それはさておき、自己開示の話に戻ります。

一つ目に関しては、クライアントさんの何を話したらいいんだろ?どこまで話したらいいんだろ?みたいな不安や迷いの気持ちに対して、コーチがちゃんと自分の話をすることが補助線の役割を果たしてくれると感じています。

要は、コーチが話したことがクライアントさんにとっての話す基準になるということです。

初めましてで仕事の話をしたら仕事の話で返してくれますし、犬派の話をしたら猫派の話が返ってきたりする。

なので、コーチが自身の葛藤や失敗をした経験を経て、こんな価値観でコーチをやってるとストーリーを話たら、クライアントさんもこういう経験をして、だから今こんなことに悩んでいてコーチングを受けようと思ったんです。とストーリーで返してくれる。

こちらから聞かなくても、コーチがちゃんと話すと、クライアントさんは話したいことを自然と話しちゃう場が生まれます。

最初の自己紹介の場は、お互いを理解し合うためのアイスブレイクの時間ではなく、クライアントさんが自分の言葉を出す、話したいことが自然とはみ出しちゃう、そんなきっかけを作る、「100%クライアントさんのための助走の時間」と考えています。

えー別に自分の話なんてしなくたって、ちゃんと傾聴のスタンスでいたらいいんじゃないの?というお声も聞こえてきそうなので、僕の中では、あえて自分の葛藤や失敗した経験をお話しするのには明確な理由があるので補足としてお話しできればと思います。

これは実践経験上だけかもしれませんが、その中ではみなさんもれなく、話たくないことが本当は一番話したいことであることが多いからです。

というか大きな変化を起こす人は、話たくないことに戻ってきます。
かなりの確率で話たくないことと向き合うことになるなぁと感じています。

冒頭の話を持ってきて、コーチが話したことがクライアントさんにとっての話す基準になるとすると、クライアントさんにとっては、コーチの葛藤や失敗した経験が、「誰にも話たくない本当は一番話したいこと」を話すための勇気をくれる補助線になってくれているんだと思います。

だから僕は必ず自分のことをちゃんと話すようにしています。

やっと2つ目の話。ほんと話が長くって嫌になっちゃいます。ここまで読んでいただいてもう感謝感激雨嵐です。あともうちょっとです。

さて、自己開示をすることで作っていることの2つ目は、実は…が出したくなる土俵を作ること

一つ目の話がリアクションの発話だとすると、こちらはアクションの発話
受動だった対話から能動的な対話に変わります。例えるとするなら、キャッチボールから、いよいよマウンドに立つ。例えが合ってるかちょっと心配だけど、まーそんな感じ。

コーチの自己開示が呼水となって、自分の言葉で話し始める。さらにそれが呼水となって、実は…という能動的な発話につながる。

主体はコーチからクライアントさんに移っていくんです。

コーチがちゃんと自分の話をすることで、クライアントさん自身がこの時間の主役に、マウンドに安心して躍り出ることができるんです。

それが、1,000時間人の話を聞いてきた僕が辿り着いた、話を聞くときにかならず意識していることです。

セッションの中では、いつだってクライアントさんが主役です。1秒たりともコーチが主役になることはありません。コーチの口から出る言葉は全てクライアントさんのためのリソースです。

本当に聞くのが必要な時って技術は役に立たないと感じます。言い過ぎかもしれませんが、それよりも絶対大事なのは在り方。それは間違いないです。

結局、コーチに問われるのは、自分自身で在れるのか、全部さらけ出してクライアントさんの100%味方でいれるのか、その覚悟で向き合っているのか、それに尽きると思います。

なんて強い言葉使ってみましたが、セッションではゆるーい感じなのでお気軽に体験セッション受けてみていただけたら嬉しいです。

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