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米フォーブスに物申すアメリカの女性たち。革新的な100人のリーダーリストに女性は、たった一人だけ。

先週、Forbes(フォーブス)はアメリカで最も革新的な100人のリーダーについて詳述した記事を発表した。マーク・ザッカーバーグ、ジェフ・ベゾス、イーロン・マスクなど、リストに載っている人の多くは驚きではなかったが、女性がたった一人だけしか含まれていないことに気づいたとき、国民のショックと怒りが炸裂した。また、さらに、このリーダーのリストにいる唯一の女性、ロス・ストアーズ(ディスカウントデパートのチェーン)CEOのバーバラ・レントラーの写真は、写真でさえなかった。ただの男のシルエット 。このランキングはツイッターで大きな批判を浴びた。

あまりの性別の不均衡により、リストを作成するために採用された方法論に関する質問が提起された。その後、ビジネススクールの教授2人とコンサルタント1人で構成される男性のみのチームがリストを作成したことが明らかになった。今回、リーダーをランク付けするためには、次の4つの指標を軸とする手法で算出したという。「イノベーションに関するするメディアの評判」、「ソーシャル・ネットワークおよびソーシャル・キャピタル」、「価値創造の実績」、「価値創造に対する投資家の期待」。フォーブスの編集者であるランドール・レーンは、「私たちの慎重に調整されたすべての方法論について、女性はここでチャンスを得ることがなかった」と反発に応えた。

そして、これに対し、様々なアメリカの女性たちが ツイッター、ブログなどのソーシャルメディアでヘイフォーブス!リストに含めるのを忘れた99人の革新的な女性」「他の99人のイノベーター:フォーブスが忘れた驚異的な女性たちというように、声をあげている。

この一連の出来事は、社会システムの構造に組み込まれた男性と女性の間に、常に存在するギャップ、性別の不平等にスポットを当てることになった。まず、そもそも女性は分析プロセスの一部ではなかった。第二に、ランドール・レーンの承認による方法論は、単に大企業のトップの表現のために、多くの優秀で創造的な女性を自動的に除外した。また、このランキングの不平等は他にもある。女性1人、ラテン系3人、黒人はゼロだったということだ。

私はフォーブスが大好きでよくチェックをしている。だからこそ、常に様々な角度からの視点を備えているはずの、フォーブスというブランドから、このような抜本的な(そして一見とても予防可能な)ミスは衝撃的だ。リストが公開された後のアメリカ国民の反応は、即座にかつ厳しく、フォーブスはこれに関し、謝罪をし、アメリカの最も革新的なリーダーの再考をそのタスクリストに追加すると述べている。

一方、仮に日本で、同じようにフォーブスが「日本で最も革新的な100人のリーダー(女性が含まれない)」を発表したところで、一体どんな反応が日本社会で起こるのだろうか。



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