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蛙の子は蛙なのだろうか

親子関係は生まれた時から始まっている。
小さい頃、親は”絶対”だった。
親が言っていることは絶対的な正義だ。

私にとって、親が絶対ではなくなったのは、中学生くらいだったと思う。
酔っぱらって帰ってきて「ズボン脱がして~」と倒れてきた母。
親も人なんだなと知った。

親が、目上の人が、言ってることが必ずしも正しい訳ではない。
そう思うと、自分が納得できないことを強要されることに反発した。

なんで近所の幼馴染より成績良くないといけないのか。
なんでやりたくもないピアノの練習をしなくちゃいけないのか。

なんで、在日韓国人というだけで彼氏と別れないといけないのか。
なんで、母が認めた人でないと結婚しちゃだめなのか。

何度も何度も反発して、抗って
その度に「もう○○しないからね。勝手にすれば?」と言われて。

家を出ていけば解決するかというと、たぶん追ってくると思う。
母と距離を取るには、縁を切る覚悟がいる。
そこまで母のことが憎いのではない。

結婚した今でも、数週間連絡しないだけで心配してくる。

勝手にSNSをチェックされたり
妊娠のことや家のことなど、意見を言ってくる。

「あなたのことはよくわかってるから」

何にもわかっちゃいない。

結婚するときに身上書を持ってこいだとか、実家を調べるだとか、異常だと思って友達に聞いたら誰もしていなくて。
自分の異常性が理解できていない、母。

母の母が、母以上に厳しいことは知っているので、母は自分が厳しくないと思っている。

私も、母みたいにはなりたくないと思いながら、母みたいになってしまうのではないかと、怖い。

私は、自分の子供には、苦労があっても、悲しいことがあっても、自分の人生は自分で決めてほしい。


「あなたは褒めても伸びないタイプだよね。褒めたら調子に乗るから。」
「可愛いよりかっこいいって言われたいんでしょ?」
「服ださい。」
「もっと見た目に気を配れば?」
「男の趣味に染まるなんて、自分を持ってないんじゃない?」

小さい頃から言われてきた蓄積が、私の自己肯定感を削り、興味を奪い、抵抗する気力も奪ってきたということに気付いてほしい。

今になってようやく、今の私は親との関係の中で育ってきたと思い知っている。

親との距離感がわからない。
とりあえず、ほっといてほしい。