【19話】幼馴染みの想いで話（唯と梨紗ちゃん）
さて、今回も、唯ちゃんと梨紗ちゃんの、中学時代の想いで話です。
【18話】で、浮いた話は一つもなかったと言いましたが、ラブレターとかは沢山貰ったそうです。
唯ちゃんは（左）、
「Baby Steps（ベイビーステップ） 」に登場するヒロイン、「鷹崎奈津」
梨紗ちゃんは（右）、
「アマガミSS+ plus」に登場する、サブキャラクターの「塚原 響」
こんな感じで、二人が歩いていたら、どうでしょうか。
唯ちゃんにつまらない冗談を仕掛けられ、
「ゆいー いい加減にしなさいよー」
と怒った梨紗ちゃんは、チョッと機嫌が悪く、怒られた唯ちゃんは、
「もー 梨紗ちゃん すぐ怒るんだからあ」
といった様子でしょうか。
ラブレターの返事
唯ちゃんと梨紗ちゃん、貰ったラブレターには、「好きです 付合って下さい 返事待っています」のようなことが書いてありました。
そして、返事をしに行くことになりました。
それも、丁度、同じ日に、場所は違いますが。
まず、梨紗ちゃん。
スーーと歩いてきて、前に立ち、いつもより目を鋭くして、
「返事は嫌です この手紙はお返しします 失礼します」
そして、スーーと歩いて、その場を立ち去りました。
そして、唯ちゃん。
ダダーーと走ってきて、前に立ち、ニッコリして、
「唯だよ あのね お返事だけどね 唯はチョット遠慮しとくよ お手紙返すね、じゃあね、早く帰るんだよ」
そして、ダダーーと走って、その場を立ち去りました。
ラブレターの行方
そんなことが、続いて、唯ちゃんは当然ですが、梨紗ちゃんも、さすがに面倒になってきました。
梨紗ちゃんは、中身は同じ事が書いてあるからと、封も開けずにゴミ箱にポイッと捨てていました。
唯ちゃんは、梨紗ちゃんのようにはクールにはなれず、せっかく書いてくれたお手紙だからと、捨てずに机の中に、封も開けずに押し込みました。
唯ちゃんの机の中は、お手紙で一杯になって、困ってしまいました。
気にしない唯ちゃんが、お手紙は捨てれずにいたのです。
あるとき、何を思ったのか、段ボール箱をどこからか調達してきて、その中に手紙を入れ、職員室に行ったのです。
「唯だよー 先生 チョットお願いがあるんだよ」
「しののめさ・・唯さん・・その箱は・・お願いって」
「あのね この中にね 唯に来たお手紙が入っているんだよ でね これ何とかして欲しいんだよ 捨てるのもチョットなんだよ」
「唯さんに来たのなら 唯さんが何とかしなさい」
「それはそうかも知れないけど 先生 このお手紙 唯が欲しいって言った訳じゃあないんだよ 勝手に来たんだよ 唯はお手紙いらないんだよ 唯が悪いんじゃないんだよ」
「そんなこと言われても 困ります」
「困ってるのは唯の方だよ・・・じゃあ先生 唯これから毎日沢山先生にお手紙書くよ 毎日沢山持ってくるよ 梨紗ちゃんにも手伝って貰うよ そしたらどうする 先生」
「そんなのは 唯さんに全部返しますよ」
「でしょ だから唯もだよ 返したいんだよ それに返すんだから封は開けれないよ だから誰かは分らないんだよ 先生は返せて 唯は返せないのは おかしいよ」
「・・・・・・・・」
「分ったよ これは唯が何とかするよ 今日から先生にお手紙沢山書くけど 唯に返しちゃダメだよ 先生が何とかするんだよ じゃあ唯は帰るね また明日だよ」
「ゆっ 唯さん 待ちなさい 分りました分りました どうしたらいいか考えますから この箱は置いて帰って下さい」
「じゃあ またお手紙来たら持って来るよ この箱に入れとくよ それでもい～い」
「こうなったら 少しぐらい増えてもいいから そうしなさい」
「ありがとうだよ 先生 だったら ついでに梨紗ちゃんのもお願いだよ」
「梨紗ちゃんのもって・・小鳥遊さんも」
「そうだよ 梨紗ちゃんも困ってるんだよ だからお願いだよ もう少し増えるだけだよ」
「・・・・・もう 好きにしなさい」
「ありがとうだよ 先生 ここ持ってくればいいって 梨紗ちゃんに言っとくね 片づいたから 唯はもう帰るね じゃあね また明日だよ
あっ そうだ 先生へのお手紙は 持ってこないから 安心するんだよー」
唯ちゃんと梨紗ちゃんは、職員室に手付かずで置いてある段ボール箱に、ラブレターを放り込んでいったのでした。
唯ちゃんって、いったい・・・本気なのか、冗談なのか、口から出任せなのか、緻密な作戦なのか、結果オーライなのか、全くつかみ所がありません。
ただ破天荒なだけ、って言うわけではないようです。
梨紗ちゃんには、そんなことは、十分承知していることなのです。
今回は、ここまでです。
また、次回、お会いしましょう。
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