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星芒鬼譚《完全版》

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「どうにかして探してほしいんです、九尾の狐を」 源探偵事務所に舞い込んだその依頼は、世間を騒がす連続神隠し事件とも関係があるようで…? 調査に乗り出した探偵事務所一行が出会ったの…
1章ずつのお買い上げよりお得で、順番どおりに並べられているので続けて読みやすくなってます。
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2022年1月の記事一覧

星芒鬼譚32「行くさ。だが、俺たちだけで玉藻と渡り合えるかどうか」

星芒鬼譚32「行くさ。だが、俺たちだけで玉藻と渡り合えるかどうか」

静まり返った廊下をひたひたと歩く音がする。
先頭で姿を現したのは金角、そのあとに銀角。
さらにあとから周りを警戒しながら道満とイヅナが続く。
と、奥からカランコロンと下駄の音が響いてきた。
銀角が道満とイヅナを柱の影に隠す。
現れたのは髪で片目を隠した小柄な少年、八頭身はあろうかというすらっとした切長の目の美少女、そして灰色のフードをかぶった長身で痩せぎすな男だった。

「あれ?人間のにおいがした

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