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星芒鬼譚《完全版》

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「どうにかして探してほしいんです、九尾の狐を」 源探偵事務所に舞い込んだその依頼は、世間を騒がす連続神隠し事件とも関係があるようで…? 調査に乗り出した探偵事務所一行が出会ったの…
1章ずつのお買い上げよりお得で、順番どおりに並べられているので続けて読みやすくなってます。
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2020年8月の記事一覧

星芒鬼譚15「身に降る火の粉は払わにゃならないってね」

星芒鬼譚15「身に降る火の粉は払わにゃならないってね」

アマニータ、マルコ、フランケンの三人は、鬱蒼と茂る木々の中をひたすらに駆けていた。

「おい、なんかさっきから変じゃねえか?」

息を切らせながらマルコが声を上げた。
アマニータもフランケンもなんとなく気づいてはいた。
いくら森とはいえ、景色が変わらなすぎる。走っても走っても進まないような、奇妙な感覚がしていた。

「よくわかんないけど、今はとにかくあいつから離れるしかないでしょ!」

ざあっと突

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星芒鬼譚16「取引成立だ。よろしくな、相棒」

星芒鬼譚16「取引成立だ。よろしくな、相棒」

鞍馬の屋敷からそっと抜け出した武仁は、石段に座っていた。
灯籠の明かりも消え、あたりは真っ暗だ。
夜風が頬を撫でるのが気持ちいい。
眼下には、中心地の夜景がちらちらと光っているのが見える。
もう何度目だろうか、手元のスマートフォンを確認すると、武仁はため息をついた。
わかってはいたが、やはり夏美からも光太郎からも連絡は入っていない。

「ここにいたんですね」

振り向くと、ひよりが立っていた。

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