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星芒鬼譚《完全版》

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「どうにかして探してほしいんです、九尾の狐を」 源探偵事務所に舞い込んだその依頼は、世間を騒がす連続神隠し事件とも関係があるようで…? 調査に乗り出した探偵事務所一行が出会ったの…
1章ずつのお買い上げよりお得で、順番どおりに並べられているので続けて読みやすくなってます。
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2020年2月の記事一覧

星芒鬼譚5「ビジネスチャンス、きちゃったかも」

星芒鬼譚5「ビジネスチャンス、きちゃったかも」

イギリスの郊外にある、屋敷の二階。
黒いドレスをまとった淑女が、ティータイムを楽しもうとしていた。
窓際の小さなテーブルにはケーキスタンドが置かれ、その上にはスコーンが並べられている。
淑女は頬杖をつき、満足そうにそれを眺めている。

「さあ、紅茶が入りましたよ」

執事然とした大男が、ソーサーにのったティーカップをテーブルに置いた。
ふわっとフルーティーな香りが漂う。

「うん、ありがと。今日は

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