マガジンのカバー画像

星芒鬼譚《完全版》

38
「どうにかして探してほしいんです、九尾の狐を」 源探偵事務所に舞い込んだその依頼は、世間を騒がす連続神隠し事件とも関係があるようで…? 調査に乗り出した探偵事務所一行が出会ったの…
1章ずつのお買い上げよりお得で、順番どおりに並べられているので続けて読みやすくなってます。
¥4,000
運営しているクリエイター

2019年12月の記事一覧

星芒鬼譚1「どうにかして探してほしいんです。九尾の狐を」

星芒鬼譚1「どうにかして探してほしいんです。九尾の狐を」

京阪線の駅から少し歩いたところ。
あまり人通りも多くない通りの一角に、その探偵事務所はあった。
寂れた三階建のビル。
一階は昭和の遺物のような、営業しているのかどうかも外からではわからない、古びた喫茶店。
その二階部分の壁には、小さな看板が申し訳程度にくっついている。

【源探偵事務所】

喫茶店の脇にある薄暗い階段を登った先には、磨りガラスのはめ込まれたドアがあり、
ゴシック体で書かれた探偵事務

もっとみる