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何度目かのER(救急外来)

少し前のこと。
小学校の畑の水やり担当だったので、子供を連れて学校に行った。

「お母さんが水をあげている間に、遊具で遊んでていいよ。」
と子供に伝え野菜に水をあげようとした瞬間、

6歳の娘が、高さ2mほどの滑り台のてっぺんで足を滑らせて、階段側に向かって頭から真っ逆さまに落ちていく様が見えた。

これは、やばい。


慌てて駆け寄る。


たった30mの距離が遠い。


駆け寄ると、大泣きしながら、私に向かって歩いてきた。
抱きしめながら”泣いてるくらいだからひとまず大丈夫”と心を落ち着かせる。

が、 頭には大きなコブができはじめていて、
その上、T-shirtsが真っ赤に染まるほど出血している。
頭からだけでなく、耳からも出血している。
母、パニックになる。

息子を呼び戻し、車まで走る。

車までたった100m。
病院までたった3分。

なぜこんなに遠いのだろう。
時間や距離、尺度の感じ方は時と場合によって、伸びたり縮んだりする。

とこんな時に実感する。


子供が生まれてから8年。
何度ERに駆け込んだだろう。

特に息子は、非常にアクティブで、
気づくと屋根の上に登っているような子。


今までも、骨折、ヒビ、縫い傷、脳震盪、細菌感染アレヤコレヤ、ERに来るのは何回めだったか、と思い出す方が時間がかかる。

娘も、頭を強打したのはこれで2回目。

私は、母親だから、怪我に関してはやはり自分を責める。
私が悪かったのかな、私がもっと見てればよかったのかな。
子供が苦しい思いをしているのを見るのは辛い。

ヒヤッとする、を通り越えて、寿命が縮む。

自分の寿命が縮むのは構わないけど、
これで子供の寿命が縮んでしまったら、
手や足が不自由になってしまったらどうしよう?
と思うと、やりきれない気持ちになる。

そういう思いから、「ダメ!」が増えてしまう。
登っちゃだめ、高いところはダメ、ビーサンは滑るからダメ、危ないスポーツはダメ、ダメダメダメ。

なんか、コレ、違うよね。わかってる。

見守りたい。

英語でよく使うフレーズがある。

「Kids learn things in the harder way.」

ダメったってやるんだから、やってから学ぶのものなのよ。

それは、確かにそうなんだけど、
他のママさんの話を聞いていると、
うちの子のER訪問はちょっと多すぎるようで、
止めるべきか、やらせるべきかと毎回、激しく葛藤する。

ちなみに、激混みのERだったけど、血まみれの子供が駆け込んできたこともあって、順番をすっ飛ばしてトリアージしてもらえた。

ナースは非常に冷静で、

「頭の傷は、小さくてもかなり出血するものよ。彼女の傷は小さいから大丈夫!意識もしっかりしているし、待合室で待っててね。」

と、言われてからの3時間待ち。。。
長い…。長いぞER。
その間、私も娘も気持ちが落ち着き、大丈夫なことを確信する。

後日、吐き気や頭痛などの脳震盪のサインもなく、元気に復活。
ひとまずよかった。。。

母親として、冒険>安全なのか、安全>冒険なのか、着地点は未だ分からない。

着地点はわからないのだけど、1つわかったことがあるので、紹介しておきます。

5−9歳の小児の頭部外傷事故のデータによると、

最も事故が起こる条件は、”週末の午後の遊具遊び” だそうだ。
        
*以下詳細*
性別は 男児が女児より3割多い
曜日は、土日
時間帯は 午後2時から6時
場所は 滑り台やブランコなどの遊具
重症化する割合は0.06%、中度は3%、残りは軽傷/問題なし

娘の事故が起こったのは、「土曜日の、午後4時、@ 滑り台その後の経過は問題なし。」
データのど真ん中、ドンピシャです。データ、バカにできません。

そして、頭は、思ったより出血するので、
しっかり意識があるときは、慌てず止血を心がけてみましょう。

ああ、しかし、ヒヤリとしたあ〜〜〜。


*2020年現在、娘9歳、息子11歳になりました。2人とも成長するにつれて怪我はガクッと減りました。が、つい1週間ほど前、息子が学校で軽い脳震盪になり学校から電話がかかってきました。誰が悪いと言うわけでもない不運なアクシデントだったけど、衝撃のトラウマで落ち込む息子。心配したよ〜、もうっ!今は元気になりました*

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