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韓国ドラマ「偶然見つけたハル」の感想とラスト考察※ネタバレあり

作り込まれた独特な世界観が魅力の「偶然見つけたハル」。ここではドラマの感想や好きなシーンの紹介、ラストの考察をお届け!ネタバレになりますので、まだドラマを観ていない方はこの時点で戻ってください!

▼あらすじや世界観を知りたい方はこちらをチェック!

心拍計を使った演出が上手すぎる

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主人公ダノは心臓病を抱えているので腕に心拍計をつけて体調をチェックしていますが、その心拍計を使った演出が本当に上手くできています。

初めてハルとすれ違った時、ハルを意識し始めた時、自我がなくなっても心のどこかでハルを想っていた時と、あらゆるシーンで活用されていました。観ていたら、まるでこちらまで一緒になってドキドキしているような感覚。心拍計を使うだけでこんなにも感情を揺さぶられるなんて思いませんでした。

特に好きなのがキスシーンです。ハルがダノにキスした後、鳴り出す心拍計。ハルがその心拍計の音をかき消すようにしてダノの腕を握った時、自然に「ひえっ」と声が出てしまいました。

運命を受け入れて好意を押し殺したキャラクターたち

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ダノとハルは必死になって作者の意思(運命)に抗おうと奮闘していましたが、好きな人のために自分の運命を受け入れたキャラクターが何人かいました。

ペク・ギョン…ステージのダノと一緒にいるのは自分のエゴだと思い、ダノから離れる
イ・ドファ…好きな人が笑顔でいてほしかったからサブキャラとしての役割を全うした
ヨ・ジュダ…イ・ドファが好きだが、今の自分がいるのはオ・ナムジュのおかげなので運命を受け入れる
チン・ミンチェ…好きな人を失いたくないので最後まで見守る
キム・スヒャン…同上

漫画の世界だからこそ表現できる、さまざまな愛の形を見せてくれました。みんな好きだからこそ幸せになってほしいけど、運命を変えられない切なさに自然と感情移入してしまいます。

ペクギョンには幸せになって欲しかった

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ダノの婚約者、ペクギョン。彼は序盤、ダノに冷たい態度をとったり、気に食わないことがあればものに当たったりと、清々しいほど嫌な男でした。

でも、自我を持ち、ダノを気になり始めてからの彼を知ってから好きになった人も多いかと思います。このドラマで1番成長している様子が見られ、印象が180度変わったキャラクターでした。

ダノは「ステージでの私は本当の自分じゃなかった」ときっぱり伝えていましたが、ギョンは「10年間自分を想い続けていたダノ」が本当のダノであってほしかったとは話す様子は見ていた辛かったです。

ダノとギョンがデートするシーンには少し心が救われました。最後は綺麗に身を引きましたが、ひと時の幸せじゃなくて一生の幸せを得てほしかったです。

1秒たりとも手を抜いていない、過去回想の面白さ

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過去回想シーンは断片的に描くのかと思いましたが、全く違いました。世界観やキャラクター設定、ストーリーがしっかり作り込まれていたので、ひとつの作品として完成されてて面白かったです。

この1秒たりとも手を抜いていない作品作りには本当に驚かされました。できるのであれば、もう少しシーンを増やし、韓国ドラマ「凌霄花(ヌンソファ)」として見てみたいです。

自我を持ったキャラクターが増えていくワクワク感

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このドラマではダノだけでなく、さまざまなキャラクターが自我を持ち始めます。主要人物であるハルやギョン、「秘密」のメインキャラクターであるイ・ドファやヨ・ジュダと、ストーリーが進んでいくごとに増えていくので、「次は誰が自我を持つんだろう」とワクワクしながら観れました。

ストーリーの根幹にはほとんど関わりがない、ギョンの弟まで自我を持っていることがわかったときは驚きました。

モブとして1話から教室にいたロウンくん

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4話まで顔を一切見せてくれなかった、ロウンくん。実は、1話の教室のシーンですでに登場しています。見返してみると、腕で顔を隠し、机に伏せた状態で出席番号13番の席に座っていました。初めは特に違和感なく観ていたので、発見したときは嬉しかったです。

また、美術の授業でダノがモデルになるシーンでも、後ろの方でひっそりと座っています。違った意味で2度楽しめるのも、このドラマの好きなところです。

【考察】名前を持たないエキストラになった2人

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このラストシーンは無駄に説明することなく、限られたセリフだけでストーリーが進んでいたのでとても良かったです。

場面が変わり、世界は「秘密」が完結した後に作者が新たに描いている作品へと移りました。どんなタイトルかは分かりませんが、大学生の青春を描いた作品なのは確かです。世界観やキャラクターの設定は違いましたが、「秘密」で登場していたキャラクターたちはほとんど登場していました。(作者、ストーリー作りは好きだけどキャラクターデザインは苦手みたい)

新たな作品でもダノとハルが再会できましたが、2人の設定は「秘密」と異なります。ロッカーに名前が記載されていなかったのをみると、ダノは名前の無いエキストラであることがわかりました。そして、ダノが見つけた絵が入った額物に名前が記載されていないのをみると、ハルも同じく名前の無いエキストラであると想像できます。

名前の無いエキストラになったことで、前作のように作者の意図で誰かと結ばされることがなくなりましたが、これがハッピーエンドかサッドエンドか、観た人によって捉え方は異なると思いました。

【番外編】「女神降臨」にキャストたちが特別出演

韓国ドラマ「女神降臨」はキム・サンヒョプ監督が作っていることもあり、「偶然見つけたハル」のキャストが特別出演しています。出演しているのはキム・ヘユン(ウン・ダノ役)、イ・ジェウク(ペク・ギョン役)、キム・ヨンデ(オ・ナムジュ役)の3人。

しかも、ただ出演しているだけでなく、「偶然見つけたハル」のキャラクターとして登場しているので、ファンとしては胸熱です。私はもう「女神降臨」を観ていたので、出演していたと知ったときは驚きました。「偶然見つけたハル」を先に観ておけば良かったなと後悔しています。

どのシーンに登場しているかは、実際に見てお楽しみください!

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