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デジタルファースト世代が見る日本社会のニューノーマル デジタル時代のキャリアってどうなんですか?

10数年前から大学という枠を超えて次世代人材育成の取り組みができないかと思い、学生NPOの活動支援を行っています。

時代の変化と共に大学生の資質にも変化がありますが、それが悪い方に変わっているという意識は無く、時代と共に柔軟に変化しているなと感じています。今の学生は生まれた時からデジタル社会の中で生きているので、デジタルとの付き合い方は上手いですし、そこにビジネスの考え方や次の社会の仕組み、常識を教えてあげるとすぐに順応してくれます。

NPO法人学生ネットワークWANOGP

学生自らのセルフブランディングも就職活動も含めキャリアプランニングでは非常に重要なことになるので、地域などの情報発信を通じて社会の反応や表現の仕方を学んでいます。SNSやラジオ、映像配信などを通じて学んでいることは非常に多いと思っています。また、学生NPOに関わってくれている卒業生やメンター的な社会人、アドバイザーなどの存在が彼らの成長を後押ししてくれています。

地方創生オンライン会議

大学の枠組みや壁を超えようと作った学生NPOですが、地域の壁も越え始めています。デジタル社会となり、連携による価値作りは加速化して、異業種連携、地域間連携、大学間連携、政策間連携、世代間連携などが簡単にできるようになってきました。特に最近では新型コロナウイルス肺炎の蔓延で国から緊急事態宣言が発令され、外出の自粛、テレワークの推奨などがなされ、ZOOMなどのテレビ会議システムを使った大学の講義、仕事の打ち合わせが当たり前になってきた感があります。この当たり前という感覚が、New Normalとも言われる次世代の常識になっていくものです。私たちIT関連の事業者や学生が当たり前と思っていたオンラインコミュニケーションが新型コロナウイルス肺炎の影響で、新時代の当たり前(常識)になってきたというのが非常に面白く、経済の中心が東京だったり、ビジネス人材の中心が男性だったり、年齢的には40〜60歳くらいの世代だったりしたのが、一気に地方へ、女性へ、若者へ変わっていく可能性が生まれてきました。これは前世代(ビフォーコロナ世代)を否定しているのではなく、時代の変化に対応できる層と対応できない層との分断になるので年齢は関係ないのかもしれないですが、おおよそ、デジタルと共生している層とアナログでしか考えられない層との分断であり、アフターデジタルと言われていた世界を新型コロナウイルスが一気に実現させてくれたということなのだと理解しています。

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このようなイベントも、面識の無いオンデーズの田中社長のTwitterの投稿から繋がって、東京在住の田中社長にオンラインで連絡をして、オンラインイベントとして即座に開催が決定して、翌週にはイベントが開催されて100名を超える学生が参加するといった感じです。スピード感が無い企業や組織が若者から敬遠される、意思決定ができない企業や組織から仕事ができる社員や職員が逃げ出している、ハンコ文化や三密文化(密室打ち合わせ)を好む層が存在感を一気に消したというのは、本来はそうあるべきだと思いながらも大きな組織の心地よさや小さな組織の諦めにも似た感覚にずっと浸っていた茹でガエル的な感覚を新型コロナウイルス が一気に覚まさせたということかもしれません。ただ、それでも元に戻るのが心地よいと思っている層と前に進んだ層との断層が、地方創生やビジネスのNewNormalという世界では顕著になると考えられます。

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1年半ほど1時間のラジオ番組を毎週木曜日に企画・運営しています。既存のメディアを次世代に向けてアップデートするという経験を大学生に経験してもらいたいという思いで取り組んでいます。新聞やラジオはオワコンだという方もいますし、地上波のテレビも非常に危うい時代です。ただ、それは先ほどから論じている変わらない層になるのか、NewNormalに対応した層になるのかの話だと考えています。前者は人工知能のような人類の最高のパートナーツールですら敵視します。一時期、メディア業界の方々がネットを敵視していた感覚に似ています。使い方を間違えると大きな痛手をくらうことになりますが、使い方を考えて早い段階から経験を積むと、超少子高齢化対策や東京一極集中の是正、国際競争力強化など日本が抱えている課題解決に貢献します。ただ、それを阻害していたのが日本人特有の変化を拒むという感覚だったとすれば、今回の新型コロナウイルスが半分くらいの国民を覚醒させてくれたのかもしれません。VSコロナではなく、VSアナログ世代、VS男社会、VS高度経済成長の成功体験という感じなのかもしれません。

学生を手懐けて、自分たちの価値観を押し付けるのではなく、彼らが活躍できる新しい日本(シン・ニホン)を切り拓くような人材育成が必要で、それを後押ししている団体が、NPO法人学生ネットワークWANであると考えています。

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