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レシピの新規プロジェクトをリードしたデザイナー?の失敗談

こんにちは。クックパッドレシピサービスでデザイナーをしているtokairinです。

クックパッドでは「人々の今日何作ろう」という課題解決と、「毎日の料理を楽しみにする」という個人にとっての料理の楽しみを広げていくことを考えています。そんなレシピサービスで、一人ひとりにあわせた料理の楽しみを見つけられる体験をつくったときのお話です。デザイナーの私がどんなトライをして、どんな失敗をしたかをお話できればと思います

https://techlife.cookpad.com/entry/2022/12/29/engineering_manifesto

まず、お話をするにあたって、わたしが働くうえで念頭に置いているのがこちらの言葉です。
クックパッドのエンジニアマニフェストという行動指針の一つです。これは、知らず知らずのうちに自ら作り出している境界を見つけ出し、それを乗り越えていこう、という意味です。ここでいう境界とは自分のやるべきことに対する思い込みや、能力への限界、裁量への誤解などを指します。

「毎日の料理を楽しみにする」という難しいミッション達成のためには役割にとらわれずに、必要なことは何でもやる精神で立ち回る気概が大事だと思っています。
ただ口でいうのは簡単ですが、境界を越えようとするとたくさん失敗もします。とにかく考える前に動くタイプなのでチャレンジも失敗もたくさんしました。今回は、そんな私が失敗から学んできたことをみなさんに紹介することで、同じ失敗をする人が減ったらいいなと思っています。

やっていたのが新規性の高い領域なこともあり、高速で価値検証を行うためほぼ毎週ユーザーインタビューを行っていました。PMが複数の領域を見ていて、このプロジェクトだけに専念できないことや、他の仕事も入ってくることもあり目の前のことをひたすらやっていく…という状況でした。

こうなるとなかなかプロジェクト全体を俯瞰してみる人間がいなく、この方向性で進めて問題ないのか、ほんとに自分のやってることは間違いないのか…と暗中模索の自分の動き方にもどかしさがありました。

そこでメインのデザインは他の信頼できるメンバーに任せて、自分はこのプロジェクトのPMに専念することにしました。

ですが実際にやってみて色々な失敗をしました。

PMになったことで、そのプロジェクトのデザインやユーザー体験だけでなく、他の施策との兼ね合いや調整など考えることが体感3倍に増えました。
知見がないなか意思決定しなければならない機会も多く「なんもわからん…」となることも。こうなると目の前のことに気をとられて結局全体を俯瞰して動くことができずにいました。
そこで周りを巻き込んで進めるにはどうすればいいか考えました。

まずやったのは「自分がやってることを普段から発信していくこと」です。
何をやっているか知ってくれていたら、一緒にやっていくときに前提の理解を得るのも早いし、そのメンバー本人が目指していることに対して何をすべきか自走することができます。施策に対して気になることがあったときメンバーが自分から声をかけてくれることも多かったです。

ここでの学びは適切な人を巻き込みながら進めることです。自分ひとりで決めようとすると、自分の能力が限界になります。

例えば「失敗」という言葉一つをとっても各々が思いかべるものは違うと思います。わたしはプロジェクトで「コミュニティ」という言葉を使っていたのですが、各々の思い浮かべる「コミュニティ」があまりにも違いすぎて中々やりたいことが伝わりませんでした。また、コミュニティという既存の言葉を使うことで価値や機能がその言葉に囚われてしまうという課題もありました。

そこでキックオフや振り返りの機会を設け、できるかぎり自分たちがどこに向かっているか共有する機会をつくりました。
他にも施策で使っている用語の意味を說明する用語集を作ったり、気になったときに確認できる仕組みをつくりました。

今もたくさん失敗をしていて、これだけが正解ではないと思います。みなさんの思う境界の超え方もぜひ教えてください!


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