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ハーレーは誰でも乗れる

このバイクは、1980年製の40歳(2020年現在)
ショベルヘッドという車種である。

わざわざロッカークラッチという、
普通のバイクより何倍も操作が難しいものを付けた。

所謂、「女が乗るバイクではない」のだ。


このショベルヘッドに乗ると決めたのは26歳の時。

当時は、もっと乗りやすい赤くて可愛いハーレーに乗っていた。

そんな私の人生を変える、
1人の女性に出会った。

名古屋のバイクイベントで人だかりを見つけた。


かき分けて覗いてみると、

九州から、1人で来たという女性。

男顔負けのイケてるバイクにまたがり
駐車場では、注目の的。



意を決して話しかけると、笑顔で答えてくれた。

「ああ、何て素敵なんだろう。」

完全なる一目惚れだ。


歳を聞くと、32歳だという。

この時26歳の私は、軽々しくこう感じた。


「なんだ。32歳まであと6年もあるじゃないか。

だったら私は30歳で

この素敵なお姉さんと同じハーレーのショベルヘッドに乗ろう。」

これが、
このバイクを手に入れる道のりのスタートだった。


目標は、夢は、

声に出していれば必ず叶う。

これだけは本気で信じているし、
実際そうなってきた。

ある日、

とある世界的有名カスタムショップを経営している知人に、ショベルヘッドが欲しいという話をした。

話はすぐに進み、
アメリカの知り合いに聞いてあげるとのこと。


アメリカでバイクショップを回っているというSさんから連絡が。

Sさんのお勧めなら、と、
現物を見ず、よくみえない画像だけで即決。


バラバラの状態、エンジンはかからないという
ショベルヘッドをアメリカから輸入した。


どうにかなるとしか、思っていなかった。

こういうマインドの強さになったのは、
生きてきた環境や両親に感謝だ。


日本にやってきた私の新しい"古いバイク"。

ラッキーな事に
私の父はバイク屋を営んでいる。

自身でもハーレーにのり、カスタムはお手の物。

饅頭を工賃に、好みの形にしあげてもらう。



父は仕事にもならない娘のバイクをカスタムし、
大変だろうと思われるが

私はそうは思わない。

むしろ、父にとって娘の私は面白いおもちゃだろう。


昔から、どんなチャレンジも止める事はない。

当たって砕けて、また起き上がるのを
ニンヤリしながらみている。


この教育方針のおかげで
どんな事があっても、最後はうまく行く
というマインドが出来上がったのだと思う。


バイクの話から少し逸れたが、

男にも負けないバイクに絶対乗ってやる

この夢は、目標通りの30歳を手前に、

すんなり叶うのである。


このバイクにのって、出会った人
得た経験値は計り知れない。

愛する人に会えたし

かけがえの無い友人や

私を成長させてくれる人にも

会わせてくれた。


古くて乗りづらいバイク

ではなく、

私の人生をもっと輝かせてくれる相棒

なのである。


彼女(ショベルヘッド)と
ずっと手を組んで

高田有唯のキャッチコピーとなる
ハーレーにのるピアノの先生
やっていこうと思う。


夢は、声に出していれば叶う。


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