見出し画像

台風と共感のつよさと

このあいだの、9月4日にやってきた台風21号。
死傷者、関空の閉鎖、停電など、たくさんの爪痕を残して去っていった。

▽▽
幸いにも、私が住んでいる周辺はテレビで流れていたような、
車がひっくり返ったり、屋根が飛んだり…という大きな被害はなかった。
けど、こわかった。
風が窓を叩いてくるし、風のうねる音はテレビの音をかき消そうとしていた。
台風が接近する前は「午前で帰宅指示が出てラッキー」くらいにしか思ってなかったのに。
ひとり暮らしだし、頼れる人は近くにいないし、こわさが増してくる。
友達と「台風ヤバい!!!」とLINEをして、気を紛らわしていた。やっぱりこわくて心臓、ばくばくしてたけど。それでもひとりじゃなくなったから、かなり心強かった。


▽▽
先日、大阪市内に住んでいるカメラマンと仕事をした。雑談のなかで台風の話題になった。

「そっちの方もすごかったよね。信号も変な方向に曲がってたし、木も折れてたし。停電した?大丈夫だった?」

カメラマンが何気なく言った、その言葉はピンと張った気持ちを緩めてくれた。
「そうなんですよ、窓も風でバンバン鳴ってて…停電も少しの間してて、めっちゃこわかったです…」
って一気に口から出た。
「この人は知っている」と安心したのだと思う。
ここより、もっと被害がひどかった地域はたくさんあるし、
亡くなった人、怪我をした人、停電してその後の生活が大変になった人までいる。
それを考えると、大きな被害をうけてない私は「こわかった」と口にできないままだった。とはいえ、誰かにわかってほしい気持ちもあるし、とはいえ、口にしていいかもわからない。ずっと気を張っていたんだと思う。

▽▽
何気ないことばで、なんであんなに安心して、言いたかったことを口にできたのか。
もちろん、その人の人柄も大きいけど、やっぱり「状況を知っている」って大きいんだと思った。
わかっていることを感じれば感じるほど、もっと安心して話せるんだろうなと思った。

「めっちゃ当たり前やん」って思うようなnoteだけれど、自分が経験して気づけたので、言葉にして残しておくことにする。
ここに来てくれてた人の「この話、わかります」「実はわたしも…」なんて声が聞こえるのをたのしみにしながら、noteを書いていこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?