マガジンのカバー画像

日本一周 京都・滋賀編

36
日本一細かい京都・滋賀旅行の記録。
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

【日本一周 京都・滋賀編20】 龍安寺での暇のつぶし方

・陽だまりの石庭  筆者:明石  続いて目指すは龍安寺。仁和寺からは徒歩でも行ける距離にあるが、時間削減のためにバスを使う。  龍安寺に着いたものの入り口がわからず、広い駐車場をうろうろしていると警備員のおじさんが「こっちだよ」と言葉少なに教えてくれた。優しい。受付でお金を払って門をくぐると、左手には大きな池があった。鏡容池という名にもかかわらず、英語の看板にはLakeと表記してあった。確かに大きいけど、湖とは強気な、、。  方丈に入ると、すぐにかの有名な石庭が現れた。

【日本一周 京都・滋賀編21】 京都で一番かっこいいチケット

・会いに行けるアイドル・金閣  筆者:明石  金閣寺は中学校の修学旅行にはじまり、高校時代の家族旅行や、直近では半年前に訪れていた。そのため、ぶっちゃけて言うと訪れること自体への感動は皆無に等しかった。どちらかといえば、昨夜に夢破れたスシローへのリベンジを昼食に控えていたため、それへの布石として、腹をすかすための散歩に価値を見出していた。ごめんなさい。  金閣寺の魅力の1つに、参拝券の格好よさがある。縦長の和紙が墨文字と朱色のハンコで彩られたもので、お神札のようなありがた

【日本一周 京都・滋賀編22】 意地でスシローに行った話

・スシロォォォー!!  筆者:明石  京都一の繁華街である四条河原町交差点から歩いて5分、蛸薬師通り沿いのスシローにやってきた。昨晩とは異なり、ちゃっかりしっかり「営業中」である。よしよし。 (昨夜起こった事件については、下の記事に書いてあります。  はじめてNote公式の「国内旅行 記事まとめ」に載せていただいた記事が、まさかこれになるとは、、、)  祝日ということもあってか、受付は混雑しており、待ち時間は30分もあった。しかし、スシローへの思い入れが違う我々は、それ

【日本一周 京都・滋賀編23】 大正の夢見たSF建築

・分離派建築会100年展〜建築は芸術か?〜  筆者:明石  この記事は、旅中に立ち寄った京都国立近代美術館にて開催されていた企画展、「分離派建築会100年展〜建築は芸術か?〜」の鑑賞記録である。  西洋の建築様式の受容と独自のスタイルの確立の狭間で揺れる、日本建築史上最もホットといえる明治・大正時代、そのなかで切磋琢磨した分離派建築会の活動を紹介するのが、この展覧会である。  分離派はその名の通り、既存の建築を模倣するだけのスタイルに異議を呈し、新たなる様式を模索した集

【日本一周 京都・滋賀編24】 平成を揺るがした現代アートたち

・「平成美術 うたかたと瓦礫」の探訪記  筆者:明石  この記事は、旅中に立ち寄った京都市京セラ美術館にて開催されていた、平成に制作された現代アート作品を中心にとりあつかった企画展「平成美術 うたかたと瓦礫」の鑑賞記録である。  「平成美術」展の会場へ向かうと、入り口の外からしてすでに、スペードのエースを無限に投影し続けるプロジェクター(IDEAL COPYの作品)がカタカタと騒いでいた。「これはすごいものがはじまる」という予感が肌を走った。  入場して最初に迎えられた

【日本一周 京都・滋賀編25】 見知らぬ人とじゃんけんぽん

・京極スタンドでの珍事  筆者:明石  閉館ギリギリの18時までミュージアムショップにいたものだから、四条河原に着く頃には19時をとうに回っていた。時短営業の影響ではやく閉まる店が多いことは、京都随一の商店街である新京極や寺町通りにおいても例外ではない。  昨夜に身をもって知っていたにもかかわらず、またもや食いっぱぐれるところであった。京極通りに位置する居酒屋兼定食屋「京極スタンド」がギリギリ開いていて、すぐさま駆け込んだ。  ラストオーダーギリギリに牛ステーキ定食を2

【日本一周 京都・滋賀編26】 京都でおすすめの古風な銭湯

・錦湯と冬  筆者:明石  昨夜の日の出湯に続き、この旅行では京都の銭湯をまわろうと決めていた。 (日の出湯については下の記事に!)  高校の修学旅行で訪れて以来、なにかと足繁く通っている「錦湯」。今回はまだ行ったことのない尾道を誘ってやってきた。入り口の戸を開けるとすぐさま裸のおじさんたちという、プライバシーの草創期のような脱衣所で服を脱ぎ、浴場へと向かった。  事前に宿から拝借して小さいジップロックに入れてきたシャンプーリンス石鹸をシェアしながら体を洗い(備えつけ

【日本一周 京都・滋賀県26.5】 街中に溶け込むヴォーリズ建築

・束の間のヴォーリズ建築鑑賞  筆者:尾道  宿に帰るためのバスは、百貨店・大丸京都店前のバス停から出る。  バスの到着を待つ間、暇に身を任せて大丸の外観を眺めてみると、その建物は、大阪・芦屋にあるヨドコウ迎賓館を彷彿とさせる、端整で幾何学的な造りをもっていることに気づいた。さきほど、京都国立近代美術館で、建築家集団・分離派の企画展を見た私たち。素敵な建築に出会えたのもなにかの縁と捉えて、束の間の鑑賞にふけった。  通路に掲示されたキャプションによると、この建物は、アメ

【日本一周 京都・滋賀編27】 沖島上陸記

※汽水湖(淡水と海水の混ざった湖)の有人島は他にもありますが、淡水湖における有人島は世界に4つ、日本では唯一です。サムネイルは彦根城から見た遠景の沖島。  昨夜は「はる家 梅小路」(京都滞在の拠点としていた激安宿)で過ごす最後の夜であった。しかし、前日でありながら次の日の滋賀をまわる予定を全くといっていいほど立てておらず、ようやく本腰を上げて立て始めたのが22時過ぎ、翌朝が早いにもかかわらず日付を超えてからの就寝となった。  そして今日、なんとか予定通りに起床し、余裕を持

【日本一周 京都・滋賀編28】 のどかな時間が流れる沖島

・沖島上陸  筆者:尾道  3日目。予定より早めの起床&出発に成功するも、京都駅までの徒歩に想定以上の時間をくわれてしまい、発車十数秒前のギリギリの乗車になった。ちなみ、これから向かう沖島へは、電車に次いで、バスとフェリーを乗り継ぐ必要があるため、1本の乗り遅れが大事につながる可能性が大きいのであった。車内は西日本に多い(気がする)ボックス席が並ぶタイプで、1年前の、青春18きっぷ旅行が思い出される。  バスの発車地点となる近江八幡駅に到着。構内のセブンイレブン(正確には

【日本一周 京都・滋賀編29】 西洋建築!日本一おしゃれな郵便局

・ヴォーリズラリー  筆者:明石  堀切港からバスを乗り継ぎ、近江八幡にゆかりのあるヴォーリズの建築を見に行った。彼は英語教師として滋賀県立商業高校に赴任したのち、建築家として日本全国の1600の建物の設計を手がけた。その第一号となったのが今回訪れるアンドリュース記念館である。  大学時代の親友であったハーバード・アンドリュースが夭折した際に、彼の家から送られた資金をもとにヴォーリズが設計したものである。クリーム色を基調とした外壁に、木枠のガラス窓がアシンメトリカルに配置