質問45.パートナーシップの理想と現実のギャップの要因は?
人間関係の質問の際にも書きましたが、人によってある出来事に対してどのような態度を取るのか、又はどのように認知するか、に違いがあります。
こちらがよかれと思ってしたことが、相手にとっては受け取りがたいこともあるのです。
それが男女となるとそもそもの脳のつくりや社会的役割分担意識などから更に認識が違う場合があります。
よく言われるのが
「疲れている時の対応」についてです。
例えば夕食を作りながら
女性「はぁ~~~~。今日はごはん何が食べたい?」
(心の声 今日は会社で同僚にちょっとしたミスのことで嫌味を言われた。夕食を何にするか考えるのも気が滅入る…。簡単なものでよければいいんだけど。)
男性(「はぁ」は聞こえていない。)「なんでもいいよ」
女性(心の声 出た!「なんでもいいよ」!この答えが一番やっかい。これで簡単なものしか作らなければ「手抜き」と思われるし…。イラっ)
「じゃあ、今日はちょっと疲れてるから親子丼にするね」
男性「いいよ」
(心の声 今日は疲れてるんだな。じゃあそっとしておいた方がいいかな)
女性(心の声 疲れてる、と言ったのに「いいよ」の一言で自分はテレビを見ている。私への思いやりが感じられない…。イライラ)
ということで、夕食が出来上がる頃には彼女のイライラ度はかなり上がっていると推測されます。
一般的に男性は仕事で疲れている時は「そっとひとりになって、落ち着きたい」と思う人が多いそうです。
一方女性は疲れることが起こると「その出来事に対して誰かに話を聞いてほしい」と思う傾向があるそうです。
そうすると疲れているパートナーに対しての男性にとっての思いやりとは
「疲れているだろうからそっとしておいてあげること」
かもしれませんが、
女性にとってはそれが
「話を聞いてほしいのに放っておかれている」
と受け止めてしまうかもしれません。
パートナーシップにおいて
「相手が自分の期待していることをしてくれない」
というもやもやは、認知・価値観・行動の違いからきているのと思いました。
①認知
相手の出すシグナルを認知するかどうか。上の例だと彼女の「はぁ~~~」を男性が気づくかどうか、です。
(大抵女性の「はぁ~~~」にはものすごく長い心の声が潜んでいます。)
②価値観
相手のシグナルを受け取ったとして(この場合は「彼女が疲れている」ということ)、それにどのように対応するべきか、という認知は相手側の価値観(心のメガネ)を通して行われます。この「心のメガネ」が性別や個人によって違う傾向があると言われています。
③行動
相手の「心のメガネ」を通して行われた判断を実行するかどうか、も相手にかかってきます。「優しい言葉をかけた方がいいんだろうな」と思っていても、相手も明日の大事なプレゼンのことで頭がいっぱいで余裕がないかもしれません。
以上の3段階のプロセスを経て、ようやく相手のアクションはあなたに届きます。
このプロセスのどの段階がずれてもあなたにとって望ましいアクションは返ってこないのです。
こう考えるとむしろ、相手が「自分の望む通りの行動を取ってくれる」ということの方がレアに思えてくるのではないでしょうか。
現実のパートナーにもやもやを感じたらまずはその行動が、相手のどのような認知や価値観、表現の仕方からきているのか、を考えてみてはいかがでしょうか?
そう考えて一息ついた上で、とはいえ感じるもやもやをどうすればいいか、考えていきたいと思います。
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