性教育の授業でクラスにする話


性教育の授業の際にする話があります。
いつも子どもたちに話すように、ここで書きます。
教員にセクハラまがいの行為を受けて、後ろに人が立つことも、人に体を少し触れられるのも、息ができなくなるほどトラウマになった時の話です。
出来事があってからもう既に8年が経ちますが、今でも人に体に触れられると吐き気を感じます。
そんな時の話です。

高校生の時に、クラスで浮いていてあまり馴染めなくて、そんな時にクラスや担任の先生についての相談に乗ってくれたのは、公立中学を定年退職して再任用で私立の学校に入った先生だったの。
めちゃめちゃ信頼してたし、その人が気にかけてくれるだけで心強かった。
でも、ある時から、「おかしいな」って思うことが増えてきたの。
その先生がいる部屋は、「広報室」って言って、学校の宣伝を主に担当する場所だったの。そこの室長が自分の部活の顧問だったから、ほぼ毎日のようにご用聞きに行ってたんだよね。
ある日、顧問がいない日があって、急にその先生に呼び止められたの、そしたら「ハンカチ使う?」と言われ、謎にギフト用にラッピングされたハンカチをもらったの。その時は、こっちも納得するような理由で渡されて、受け取っちゃったんだよね。
それから何回かギフト用にラッピングされたハンカチをもらったの。
これが後に何年も抱えることになる心の傷の始まり。
その先生は、今はない教科なんだけど、社会科の「現代社会」っていう教科の先生だったの。クラスは少し学級崩壊していて、清掃もまともにできないクラスだったから、黒板のチョーク受けのところはチョークの粉でいっぱい。チョークはぼきぼきに折られているのが普通だった。だからその先生も授業中に「こんなんじゃダメだ。」って怒るんだけど、余計にクラスメイトは反抗してったんだよね。反抗すればするほど、その先生は授業スタイルを変えて、黒板に書かないでただ教科書を読むだけの授業になったの。
その授業が、私にとって地獄だった。当時、一番後ろの席にいた私の横に、その先生がべったりくっついて、教科書を読むの。べったり。向いている方向は同じなんだけど、身長と座高差的に、顔の真横は下半身なの。足が肩に触れてるの。
当然、クラスで浮いている私は、その先生と休み時間や放課後に仲良く話をしているのをクラスメイトに見られていたから、ジロジロ見られて笑われた。誰も助けてくれる人はいなかったの。教室内の証人となり得る人たちは誰も「おかしい!」と言ってくれる味方じゃなかった。
席替えをして一番前の席になって、ようやくこの地獄から抜けられるって思ったら、次は背面黒板の方を向きながら私にべったりくっついて授業をしたの。次は真横が先生のお尻。
気持ち悪かった。でも、学校は男性の先生が多いし、仲良く話をする先生のほとんどが男性だったが故に、クラス替えをするまでの半年間くらい我慢するしかなかった。
席替えをして、地獄から解放されたと思ったけど、トラウマはちゃんと植え付けられていた。人が真後ろに立つだけで吐き気と動悸と呼吸が乱れるというトリプルコンボの生活が始まったの。それは高校卒業するまではしんどかったかな。
当時、私にはお付き合いしていた人がいて、その人とスキンシップでハグするとか手を握るとか全然平気だったんだけど、親にも触れられると吐き気がしたし、友人にも極力近づかないで欲しかった。
ちなみにその先生は、私が卒業するまで学校にいて。廊下ですれ違うたびに、いじりとか冗談とも取れる程度の罵声を浴びせてきたんだよね。で、たまに、「生徒会長の方が可愛い」とか言ってきて、「あぁ、このジジイ、生徒会長にも同じことしてんだな。」って、標的が変わってラッキーだったけど、セクハラって性格なんだって思った瞬間だった。
私は人と触れるのも人が後ろに立つのも、その先生に出会わなければなんでもなかったのに、不安で苦しくて仕方なくなってしまったのに、この人はのうのうと教員やってるんだって思うと、尚更気持ち悪くて仕方なかった。
つまり何が言いたいかってね。セクハラする人って、天性の性格な人もいるから直せる人と直せない人がいるの。だからって許される行為では決してないのは事実。しかも教師と生徒みたいにみたいに、逆らえない立場を悪用している場合もある。上司と部下、先輩後輩のシチュエーションでも同じことが言えるね。でもね、そんな時、周りの誰かに相談できるようにしておくといいよ。
私も決して誰にも相談せずに半年も乗り越えたわけじゃない。中学生の時の恩師がその先生と過去に働いたことがあるのを知っていたから、その先生は男の先生だったけど、信頼していたし相談してた。相談というか愚痴を言ってた。
必ず誰かが君たちの不快な思いを理解して、大人ならケアすることを考えるから。当然学校でも先生たちは話を聞いてくれるから、気軽に遠慮なく相談してほしい。セクハラを許してはいけないよ。

このような話をします。
性教育に関して、若手の先生と思春期の生徒を一つの教室に置いておくことを不安視する養護教諭や学年部の先生は一定数おり、級外の先生を教室に置くこともあるものの、その先生がいようが何しようが減る話ではないので容赦なくこの話をします。
平成に入ってから、ましてや平成も終わる頃に、教育現場で受けたセクハラはもはやレアケースなのでは?とポジティブに捉えて、性教育することに努めています。

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