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DeepL翻訳が完璧なのに英語勉強するの?

「Google翻訳で訳したってすぐバレるよ」なんてちょっと前まで英語の先生たちは鼻高々でした。ところがDeepLが出てきてからはそうでもないようです。

私の友人でプロの同時通訳者ですら、DeepLを使うようになってから英語力が落ちてきたと言うくらい、世の中はAI翻訳だらけです。

私もちょっとした訳から、英語の問題作りまで、しょっちゅうDeepLにお世話になっています。ちょっと前ですが、Google翻訳と比較した動画を作ったのがこちら。

YouTubeチャンネルのアカウント5つ全て停止された!

と、呑気に自分のYouTubeを紹介しているのですが、実は突如YouTubeチャンネルが削除されたのです。Googleからメールが来るのですが、それに対して直ちに再審査請求をしなけれなりません。その経緯はこちらのブログに詳しく書いています。

2週間で4回削除→復旧、早くするには?

実はこのブログを書いた後にも2回削除され、その度に復旧しています。いまだに理由ははっきりしないのですが、その度に「問題なかった」と言う趣旨のメールが来るのです。この時、復旧が2時間で行われた場合と、丸一日かかった場合がありました。

ポイントはどうも言語のようです。英語で再審査請求をしたほうが早いのです。さらに、日本語で再審査請求した場合には、日本の事務局からのメールと、英語でのメールの両方が届きますが、英語の方には私が書いた再審査請求の文章をいわゆるGoogle翻訳したものが添付されます。

これではちゃんと伝わらない

先日日本語で書いたときの再審査請求の文章は以下のように訳されて戻ってきました。おそらく、日本語での請求があった場合、自動的にAI翻訳されてどこかの英語話者の国で処理されているのでしょう。

I am allowed to use it for commercial purposes from Storyblocks and purchase songs and videos. However, I think that another user who downloaded it is requesting deletion because it belongs to me. 

Storyblocksで同じようにダウンロードした人がいて、その人が「自分の曲を不正使用されている」と江藤のアカウントについて削除依頼を出していると言う趣旨を日本語で書きました。

しかし、細かいことですが、最後の代名詞meが引っかかります。この場合の「私」はその別のユーザーを意味していますが、英語では江藤のことになってしまっています。小さなことのように見えますが、英語では代名詞や冠詞は次に来る語に大きな影響を及ぼします。この場合も誰に楽曲が属しているか意味が変わってしまっているのです。

さっと目を通して気づきましたが、このレベルのことは英語を少し勉強していないと意外と見過ごしてしまうものです。

さいごに

AI翻訳自体はレベルが上がり、普通に使っても何ら支障はありません。ただ、前述の間違った英語もDeepLで日本語に戻した時にミスは現れません。代名詞は日本語ではほとんど省略されますし、冠詞に至っては存在しないからです。

英語の授業で重箱の隅をつつくような用法ばかり暗記するのは意味がないですし、脈絡のない文章を文法の授業で習うのも苦痛でしかありません。でも、全く英語を勉強していないとこうしたミスがあった時に気づくことは不可能です。今後、AI翻訳と共存していくことは必須です。でも、言語の違いを理解したり、表現の背景にある文化を知ることはさらに重要になります。

今回はYouTubeチャンネル削除という自分にとっての大事件があったからこそ、英語を学ぶことの大切さを再認識することができました。学校の授業でも、ただの暗記にならないよう授業デザインを工夫したいものです。

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