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貧困な国で感じた人々の幸福感

タイでの滞在後、私は隣の国であるラオスへと移動をしました。タイとラオスは、川が国境になっているため、バスで橋を渡ってラオスへと入国することができました。島国の日本で生活をしてきた私にとっては、県を跨ぐような感覚で国を越えられることにとても不思議な気持ちになりました。

ラオスは、まだまだ経済的に発展していない国の一つで、首都のビエンチャンは「世界一何もない首都」などとも言われています。タイなどに比べると観光で訪れる人も少なく、街も開発されているところが少ないことなどから、到着してすぐに貧困な国であるということを感じることが出来ました。今日はそんな貧困な国、ラオスで感じたさまざまな気持ちを書き記していこうと思います。

ビエンチャンの街を歩いていると、たくさんのお寺を見つけました。ラオスのお寺では、教育を受けることが出来ない子どもたちが学校の代わりとして、お寺で勉強をしたり、遊んだりしているそうです。またお坊さんの姿を見かけることも多く、貧しい人がお坊さんになるケースも多いと聞きました。食はと言うと、ローカルな飲食店が多く、夜になれば毎日マーケットが開かれていてとても賑やかな街でした。個人的にはタイよりも食が合うなと感じたのを覚えています。人々は優しく、日本の田舎の方に来たような雰囲気でした。

私はそんなビエンチャンの街の時間の流れがとてもゆっくりに感じました。高望みをするわけではなく、ただ毎日を楽しく生きていければそれで良い。私の目にはラオスの人たちがそんな風に映りました。貧困な国だからと言って、心まで貧しいわけではない。むしろ日本人よりもはるかに時間と心に余裕を持って生きているんじゃないか。そして日本人は発展と共に必要以上のものが見えるようになり、求めるようになってしまったんじゃないか。自分にとって必要なものは何か、幸せとは何か、人と比べるのではなく、自分のものさしを持つことの重要さを改めて感じることが出来ました。

また、ラオスの滞在期間中は、ラオス代表の先輩が繋いでくれたKonさんが何から何までお世話をしてくれました。Konさんはラオスのナショナルチームでコーチをしていることもあり、滞在期間は毎日練習に参加させていただきました。ナショナルチームと言っても、日本でイメージするようなナショナルチームとは大きく異なり、日本のレベルから比べると決して強くはなく、人数も少ない中で毎日練習をしていました。そもそもラオスでは、柔道をできる環境が整っていない場所も多く、教育が受けられない子の中から運動が得意な子が体育生という形で柔道をしていたり、日中は仕事をしていて、仕事が終わってから練習に参加をするという人が多くいました。そんな人たちが毎日一生懸命に練習をする姿や、言葉はわからなかったけどコミュニケーションを取ろうとしてくれる姿はとても嬉しかったです。練習だけではなく、トレーニングや一緒にご飯を食べさせてもらったり、日本から持って行ったお土産を巡ってゲームが始まったりと、とても有意義な時間を過ごすことが出来たと思います。

そんなみんなには、これからも柔道を好きでいて欲しいなと強く思います。国を代表して戦うことの大変さは、私には理解できないけど、勝っても負けても柔道を好きでいて欲しいです。勝ち負けだけにこだわることなく、柔道という競技を好きで続けていて欲しい、もし選手として柔道をすることが難しくなったとしても、柔道に携わり続けていて欲しい、そうすればまたいつか、世界のどこかでみんなと会える気がしています。そしてまた会えた時にはお礼をたっぷりとさせて欲しいです。またいつか、みんなと会えるのを楽しみにしています。

そして、本当に何から何までお世話になったKonさんには感謝しています。短い期間ではあったけど、Konさんと過ごした時間、話したこと、これからも忘れることはないと思います。私が未来について話した時も笑顔で聞いてくれて、応援してると言ってくれました。私もそんなKonさんの未来を応援し続けたいです。ラオスの柔道人口が増えるように、そしてKonさんのビジネスがうまくいくように願っています。これからもお互いに情報を共有し合って、お互いに成長していけたら嬉しいです。また必ず会えると信じています。ラオスを好きにさせてくれてありがとうございました。
柔道だけではなく、ビジネスの面でも視野の広がった旅でした。

柔道だけで、道着だけで、世界中に出て行きたい。
そして、柔道で新しいカルチャーを創る。

常識を変えれるのはいつだって非常識だけ。
変わらないことは変わり続けること。

ありがとうタイ🇹🇭、ラオス🇱🇦。



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