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日本一の景色

2022年10月16日、尼崎のベイコム総合体育館で行われた全日本学生体重別団体優勝大会で初優勝し、日本一の大学になりました。今日は今までの学生生活を振り返りながら、優勝の喜びをnoteに書き記しておこうと思います。

私の同期は、高校生の時にインターハイの団体戦で日本一を経験したメンバーがそのまま大学に上がり、結果を期待された学年だったと思います。大学一年生の頃から、団体戦の主力選手として活躍している同級生や個人戦で結果を残していく同級生を見ながら、怪我で何も出来ない期間がとても長く感じ、みんなに置いていかれるような気持ちになったことを今でもよく覚えています。しかし、団体戦での日本一は達成できないまま最終学年を迎え、日本一になることの難しさを感じる学生生活でした。

私自身、高校生までは団体戦での全国大会出場を目指してみんなと稽古を積み重ねてきました。そして、団体戦での全国大会出場が決まった時は、それまでの柔道人生で1番記憶に残る試合だと感じるほど心が動いたことを覚えています。しかし、大学に入学してからは日本一を目指す集団の一員となり、それまで全国大会を目指していた私にとって、日本一になるということがどう言うことか、はっきりと想像できないないまま過ごしていたように思います。それでも先輩たちの姿を見て、これが日本一を目指している人たちの団体戦か、と感じるようになりました。それと同時に、インターハイで優勝した自分達の学年なら日本一になれるんじゃないか、と甘く考えている自分もいました。

大学四年生の新体制になってからは、キャプテンを中心に学年だけではなく、チームとしても良い雰囲気だったと思います。このチームなら日本一になれると感じていました。しかし、6月に行われた無差別での団体優勝大会では準決勝で敗れ、3位という結果に終わりました。自分達が最終学年になってから、この大会で優勝することを目指して取り組んできたし、本気でチーム全員が日本一になれると思っていたので、なかなか結果を受け入れることが出来ませんでした。応援をしていた私と試合に出場していた選手では、プレッシャーや緊張の感じ方は全然違うかったと思うけど、大学の代表として全てを出し切ってくれた選手たちを誇りに思いました。

それからは、体重別団体での日本一に目標を切り替え、稽古に励みました。無差別での団体戦と違い、体重別での団体では、各階級から1人ずつ代表が出る団体戦であるため、チームの総合力で戦うところが魅力だと思っています。しかし、私たちは今年の全日本学生体重別個人戦で日本一になった階級がひとつもなかったため、無差別団体の時よりも厳しい戦いになると感じていました。他の大学には、その階級で日本一になった選手や、日本代表として世界で活躍している選手もいました。客観的に考えても、私たちがこの体重別団体で優勝すると考えていた人は少なかったと思います。

そんな中、私たちは体重別団体で優勝し、日本一の大学になりした。優勝が決まった瞬間の喜びは私の柔道人生の中でこれから先も1番だと思います。私たちの柔道が日本一だと証明してくれた選手たちには本当に感謝で一杯です。優勝が出来た1番の要因はみんなが役割を果たしたことだと思います。全部の階級で点を取れる訳ではないけど、それぞれが役割を自覚し、その役割を全身全霊で全うした結果が優勝だったと思います。全ての階級で日本一の選手を集めたとしても、団体戦で勝てる訳ではない。団体戦で日本一になる事の価値を改めて感じることが出来ました。

そして日本一の経験を経て、感じたことがあります。今まで自分の柔道人生は日本一になることが全てではない、日本一になることよりも良い経験があると考えていましたが、団体戦での日本一を経験した今もその気持ちは変わらないし、この考え方が間違っていたとも思いません。もし私たちが日本一になれていなくても、大学生活で出会った仲間たちとの時間は無くならないし、大学生活で経験したことがなくなる訳ではありません。しかし、その経験のひとつとして、かけがえのない仲間たちと日本一を経験できたことは私にとっての財産です。

天理に来て良かった。みんなと出会えて良かった。感動をありがとう!!俺たちの柔道が日本一や🔥

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